パソコン工房新製品レビュー

内蔵GPUの常識が変わる!Core Ultra X7 358H搭載で“激重ゲーム”も快適な16型AIノート

~パソコン工房「SENSE-16FHX31-UX7-URSX」

パソコン工房のクリエイターモバイルノート「SENSE-16FHX31-UX7-URSX」

 パソコン工房からIntel最新のCore Ultraシリーズ3を採用した大画面の薄型軽量ノートPC「SENSE-16FHX31-UX7-URSX」が発売された。CPU、GPU、NPUとも高性能なCore Ultra X7 358Hを採用することでオフィスワークはもちろん、AI処理、ゲームまで幅広くこなせる汎用性を実現。早速レビューをお届けしよう。

Core Ultraシリーズ3の上位モデル「Core Ultra X7 358H」を採用

 パソコン工房ではビジネス、ゲーミングなど幅広いノートPCを展開しているが、その中でクリエイター向けとなっているのが「SENSE∞」(センスインフィニティ)シリーズだ。最新モデルの16型ノートPC「SENSE-16FHX31-UX7-URSX」はIntelの最新世代CPUとなるCore Ultraシリーズ3を採用し、幅広いニーズに応えられるのが最大の特徴となっている。

 Core Ultraシリーズ3では、12コア、6コアなど幅広いラインナップを用意しているが、本機は16コア16スレッドの上位モデル「Core Ultra X7 358H」を採用。性能重視のPコアを4基、効率重視のEコアを8基、省電力のLP Eコアを4基という構成だ。最新のIntel 18Aプロセスで製造され、各コアとも設計が刷新され、性能、電力効率とも向上。大きな注目を集めているCPUだ。

CPU-Zでの表示。CPUには16コア16スレッドの「Core Ultra X7 358H」を搭載。Pコアを4基、Eコアを8基、LP Eコアを4基内蔵する

 AI特化型プロセッサの「NPU」も内蔵しており、こちらも前世代から電力効率をアップさせた第5世代となっており、Core Ultra X7 358Hは50TOPSの性能を持つ。これはCopilot+ PCの要件(40TOPS)を満たしており、最近拡充が続いている Windows 11のCopilot+ PC向けのAI機能をフルに活用できるのもポイントだ。

NPUは第5世代に進化。50TOPSの性能を持ち、コクリエイターやStickerジェネレーターなどCopilot+ PC向けの機能を活用できる
NPU活用ではおなじみのWindowsスタジオエフェクトも搭載。CPU、GPUに負荷をかけず背景のぼかしなどが行なえる

 メモリはLPDDR5X-7467と高クロック仕様が32GBとクリエイティブ用途を想定しているだけに標準で大容量が搭載されている。画像や動画編集もこなしやすい。

 Core Ultra X7 358Hは強力なGPUを内蔵しているのも大きな特徴だ。最新のXe3アーキテクチャを採用するXe12コアのIntel Arc B390を内蔵。エントリークラスの外部GPUに匹敵する性能を持ち、独自のXeSS 3によるアップスケールやマルチフレーム生成にも対応。それだけに多くのゲームをプレイできるパワーがある。その実力は後半のテストで試そう。

GPUはCPU内蔵の「Intel Arc B390」。Xe12コアを搭載し、高い性能を持つ

 ストレージはPCI Express 4.0 x4接続のNVMe SSDで容量は1TBだ。シーケンシャルリードで6,103.24MB/s、ライトで5,286.37MB/sとかなり高速。多くの用途で不満を感じることはないだろう。

CrystalDiskMark 9.0.1の結果。シーケンシャルリード6,103.24MB/s、ライト5,286.37MB/sと高速だ

 ディスプレイは、16型で解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)だ。リフレッシュレートは165Hzと一般的な60Hzの2倍以上のなめらかさがあり、ゲームはもちろん、Webブラウザのスクロールの視認性も向上するなど、クリエイティブワークやオフィスワークにも役立つ。ディスプレイ上部には500万画素と高画質でWindows Helloによる顔認証にも対応するWebカメラを搭載している。

ディスプレイは16型で解像度はWUXGA(1,920×1,200ドット)
側面から見ても明るさや色に大きな変化はないためIPSパネルとみられる
リフレッシュレートは最大165Hz
上部には500万画素のWebカメラとマイクを搭載。顔認証にも対応する

 インターフェイスは左側面にThunderbolt 4、USB 3.2 Gen 1 Type-C(DP対応)、USB 3.2 Gen 1、HDMI出力、右側面にmicroSDカードスロット、USB 3.2 Gen 1、ヘッドセット端子を備えている。ワイヤレス機能はWi-Fi 7とBluetooth 6.0をサポート。

左側面にThunderbolt 4、HDMI出力、USB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen 1 Type-C(DP対応)
右側面にmicroSDカードスロット、USB 3.2 Gen 1、ヘッドセット端子

 キーボードはクセのない日本語配列で初めてでもスムーズに使えた。小さくされがちな矢印キーが大きいのはナイスだ。テンキーもあるため数字の入力も行ないやすい。バックライトは非搭載だ。本体のサイズは、358.5×252×23.6mmで重量は約1.36kg。

日本語配列でテンキー付きのキーボード
キーピッチは筆者の実測で約18mm
ディスプレイを開くとヒンジ部が持ち上がり、少し角度をつく。入力のしやすさと底面からの吸気をアップさせるためだろう
タッチパッドは筆者の実測で121×85mmとかなり大きい
シンプルでスリムなデザインだ
重量は筆者の実測で1,346gと公称よりも若干軽かった
温度、振動、衝撃など厳しいテストのクリアが必要な米国軍用規格のMIL-STD-810Hに準拠とタフなボディだ
ACアダプタは65W出力でコンパクトなサイズ。Type-C接続だ

ゲームもAI性能も良好! 幅広いニーズに応えられる

 続いてベンチマークテストに移ろう。本機には複数の動作モードが用意されているが、ここでは「パフォーマンス」に設定した。

動作モードはControl Centerアプリで変更可能。パフォーマンス、エンターテイメント、静音の3種類がある

定番ベンチマーク

 まずは、CGレンダリングでCPUパワーを測定する「Cinebench 2024」、PCの基本性能を測る「PCMark 10」、定番3Dベンチマークの「3DMark」を実行する。

Cinebench 2024の結果
PCMark 10 Standardの結果
3DMark Steel Nomad Lightの結果

 Cinebench 2024の結果は16コア16スレッドのCore Ultra X7 358Hとして順当といってよいだろう。PCMark 10は表計算/文書作成のProductivityと写真や映像編集のDigital Content CreationのスコアがノートPCとしては高く、オフィスワークもクリエイティブワークもこなせるパワーを持つ。3DMarkはCPU内蔵型のGPUとしては高いスコアで、アベレージも超えており、しっかりと性能を引き出せている。

AI性能

 AI性能もチェックしよう。画像の分類や動画のアップスケーリングなどオフィスワークの実用性を踏まえた複数のAIモデルを実行する「Procyon AI Computer Vision Benchmark 2.0」とローカルLLMのパフォーマンスを測定する「AI Text Generation Benchmark」を実行する。

Procyon AI Computer Vision Benchmark 2.0のNPUの結果
Procyon AI Computer Vision Benchmark 2.0のGPUの結果
AI Text Generation Benchmarkの結果

 Procyon AI Computer Vision Benchmark 2.0は自動的に最適な精度が選択されるため、NPUがINT8、GPUがFP16となり単純な比較はしにくいが、低消費電力のNPUでGPUを上回るスコアを出しているのはさすがAI特化型といえるところ。

 また、AI Text Generation Benchmarkは上位クラスの外部GPUに比べるとパワーがないためそれほど高速ではない(11.04~32.19token/s)が、パラメータ数の多いLlama-2-13b-chat-hfも動作しており、ローカルLLMを試せるというのはうれしい。

ゲーム性能

 せっかく高性能な内蔵GPUを備えているので実ゲームも試してみよう。Apex Legends、ストリートファイター6は、XeSS非対応でアップスケールやフレーム生成を使えないタイトルの代表としてピックアップ。マーベル・ライバルズ、サイバーパンク2077はIntel Graphics SoftwareでXeSS 3のマルチフレーム生成に切り換えられるタイトルとして選択した。この2本についてはフレーム生成2倍(FG2x)とフレーム生成4倍(FG4x)の2パターンで計測している。

XeSSのフレーム生成に対応したタイトルはIntel Graphics Softwareアプリでマルチフレーム生成に設定できる
Apex Legends: 中画質設定で、射撃訓練場の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定●ストリートファイター6: 画質“NORMAL”で、CPU同士の対戦を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定●マーベル・ライバルズ: 画質“中”、XeSS“バランス”、フレーム生成有効で、ゲーム内のベンチマーク機能を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定●サイバーパンク2077: 画質“レイトレーシング: 中”、XeSS“バランス”、フレーム生成有効で、ゲーム内のベンチマーク機能を実行した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定

 フルHD解像度の中画質なら多くのゲームが快適にプレイできるのが分かる結果だ。ストリートファイター6は対戦時だと最大60fpsのゲーム。平均fpsはほぼ上限に到達できている。サイバーパンク2077はレイトレーシングを有効化した中画質設定と描画負荷は高めだが、それでも通常のフレーム生成で平均66.5fps、マルチフレーム生成なら平均112.1fpsと165Hzのリフレッシュレートもかなり生かせるフレームレートだ。

 高性能だと動作音と冷却性能も気になるところ。サイバーパンク2077を10分間プレイしたときの動作音を正面、右側面、背面に騒音計を置いて測定。温度はサーモグラフィーでキーボードの真上から撮影した。

ゲームプレイ10分後のサーモグラフィー。高い場所でも48℃、キーボードは40.6℃少し温かい程度と操作に影響のないレベルだ

高い基本性能と作業しやすい大画面&キーボード

 クリエイター向けという位置付けだけあって、16型の大画面とテンキー付きのキーボードは長時間でも作業しやすい。Core Ultraシリーズ3でも上位モデルのCore Ultra X7 358Hを採用することで、オフィスワーク、クリエイティブワーク、ゲーム、AIもこなせる汎用性を実現しており、用途を選ばず長く使える1台になってくれるだろう。16型としてはスリムで軽めなので持ち運びが苦にならないのもナイスだ。