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これぞTHEゲーミングPC!パソコン工房の新PCはメンテナンス性も優れ末永く使える1台だ!
- 提供:
- 株式会社ユニットコム
2022年4月4日 10:00
パソコン工房のゲーミングPCブランド「LEVEL∞」から新筐体採用モデルがリリースされた。今回お借りしたのはR-Class RGB BuildのRyzen+GeForce RTX搭載モデルだ。「RGB Build」とあるように昨今人気が高まっている“光るゲーミングPC”となっている。新筐体のデザインや使い勝手はもちろん、LEDがどのように光るのか、詳しく紹介していこう。
イルミネーションで個性的に光るLEVEL∞の新筐体
LEVEL∞のミドルタワー新筐体については、以下の関連記事でも紹介しているが、今回取り上げる機種はLEDを搭載するモデルだ。側面がガラスパネル化されており、ケースファンもLED内蔵のものに変更。合わせてLEDテープを追加し、今回の試用機に関して言えば、マザーボードや簡易水冷クーラーも光る仕様である。
フロントパネルについては透明ではなくマットブラックで、ここは上の関連記事にあるLED非搭載版の「LEVEL-R769-LC127K-UAX」と同じデザインになる。中央にLEVEL∞ロゴを、そして上寄りにスリム光学ドライブベイを搭載している。通常の5インチベイがなくなり、より洗練された現代のゲーミングPCと言えるだろう。
一段内側のフロントカバーは取り外し可能で、中には着脱可能なフィルタを搭載。その裏には36cmクラスの簡易水冷ラジエータ、さらにファンが搭載されている。カバー内部にはLEDが組み付けられているため、カバーの隙間から間接光として光がこぼれる出る格好だ。
天板部は、前面寄り右端に一列となってフロントインターフェイスが並び、後ろ寄りにマグネット式フィルタ付きのトップファンが並んでいる。フロントインターフェイスは、電源ボタン、USB 3.0×2、オーディオ入出力、USB Type-C×1といった具合だ。
先に右側面内を見ておきたい。右側面はガラスパネルではなくスチールパネルだ。内部には裏面配線スペースがあり、ここに2.5インチシャドウベイ×2、3.5インチシャドウベイ×2がある。裏面配線もきれいに結束されている。
2.5インチシャドウベイはマザーボードベース裏にあり、ネジ1つで着脱できるトレイ方式を採用している。トレイにSSDを装着する際にはドライバーが必要となるが、トレイが取り外し可能なので着脱しやすい。3.5インチシャドウベイも引き出し型トレイ式で、こちらのトレイはHDDを装着する際もツールレス仕様だ。
ポイントはフロントUSB Type-C用のケーブルがマザーボードに接続されている点だ。フロントから高速なUSB Type-Cが利用できる点は、今後数年間利用するPCを選定するにあたり大きな決め手になるだろう。
それでは本命となる左側面を見ていこう。サイドパネルは全面ガラス仕様だが、ガラスサイドパネルを傷つけないよう、角部分にラバークッションが装着されている。なお、LEDライトは標準で順次色が移り変わっていくサイクル発光だった。
内部は邪魔なケーブルも少なくスッキリとしたレイアウト。電源カバー上にはLEDテープ、前面3基、天板部2基、背面1基のファンがLED仕様だ。さらにマザーボードはI/Oシールドパネルカバー部分に、簡易水冷クーラーはポンプ一体型ヘッド部分にLEDを搭載している。このように発光箇所は多め。ただし各部乳白色カバー内にLEDを搭載しているため、比較的やわらかな発光だ。
LEDの制御は、マザーボードのメーカーのものを利用する必要がある。今回の場合は、ASUS製マザーボードが搭載されていたため、同社の「Armoury Crate」を導入することで制御できた。発光パターンは1色だけでなく、七色に光らすといった変更が可能だ。
また、電源カバー部分に2.5インチシャドウベイを固定するためのスペースが用意されている。標準では右側面内に装着されている2.5インチ用トレイを、このスペースに移設することが可能だ。購入後に各自自前でカスタマイズすることになるが、例えば2.5インチSSDのLED搭載製品をここに装着するといったことも可能だ。
最後に背面。ここまでの紹介の通り、ATXミドルタワーサイズで電源は底面に配置するレイアウトといったところだ。また、拡張カードブラケットは7本分。例えばマザーボードの最下段に2スロットサイズのカードを搭載するといった用途にも対応できる。また、背面LEDファンの光が漏れるため、例えば部屋の壁に寄せて配置すれば間接光となりムードが高まる。
Ryzen&GeForce RTX搭載の高性能モデル
【表1】試用機のスペック | |
---|---|
CPU | Ryzen 7 5800X(8コア/16スレッド、3.8GHz) |
GPU | GeForce RTX 3060(10GB GDDR6X) |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
ストレージ | NVMe SSD 1TB |
電源 | 800W 80PLUS Titanium |
OS | Windows 10 Home |
汎用ポート | USB 3.1×4(1基はType-C)、USB 3.0×6 |
映像出力 | DisplayPort×3、HDMI |
有線LAN | Gigabit Ethernet |
その他 | 音声入出力 |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) | 約220×460×465mm |
さて、ここからはハードウェアスペックを見ていこう。今回届いた製品は試用機のため、製品版とは搭載されているビデオカードなどに違いがあることに注意されたい。
CPUはRyzen 7 5800X。その性能は同CPUや搭載モデルのレビューなどでもご存知だろう。8コア16スレッドのハイエンドCPUだ。ゲームにおいてはGPU性能を引き出してくれる。例えばプレイと同時に録画や配信を行ないたいといったギガスレッド用途ではより多くのコアを搭載するRyzen 9などが候補に挙がるだろう。ただし、シンプルにプレイするだけであればRyzen 7、あるいはRyzen 5で問題ない。
ビデオカード(GPU)はGeForce RTX 3060(GDDR6 12GB)。GeForce RTX 30シリーズ中ではミドルレンジに位置するが、AAAタイトルをフルHD(1,920×1,080ドット)&最高画質、WQHD(2,560×1,440ドット)&高画質で楽しみたいという方のためのGPUだ。
4Kディスプレイを持っており、フレームレートに余裕を持たせたい(常時60fps超、あるいは120fps級)なら、上位のGeForce RTX 3070以上が必要だが、製品版ではGeForce RTX 3070以上のビデオカードを搭載しているので問題ないだろう。今回の試作機では例外的にGeForce RTX 3060を搭載しているだけだ。
なお、GeForce RTX 3070以上のビデオカードを載せている場合、重量を支える固定具としてホルダーが付属する。PCケースの移動時などにおける安心感が増すので、上のGPUを狙う人にはうれしい追加要素だろう。
メモリはDDR4-3200で16GB。もちろんデュアルチャネルモードに対応している。メモリと次項のストレージは、BTOメニューから必要な容量、スペックにカスタマイズできる。16GBの容量があれば一般的なゲームプレイに不足はない。ブラウジングやチャットをしながらのプレイもできる。
一方、プレイ録画をしたりその映像を編集しようといったことも検討しているなら、容量を増やして32GB以上としてもよいだろう。
ストレージはM.2 NVMe SSD(PCI Express 3.0 x4接続)の1TBモデルを搭載していた。転送速度はおよそシーケンシャルリードで3.4GB/s、同ライトで2.7GB/sといったところ。試用機はPCI Express 4.0 x4接続ではなくPCI Express 3.0 x4接続だったが、ここはカスタマイズで変更できる。
ストレージの容量は十分に検討した方がよいだろう。USB接続のHDD/SSDやネットワーク上のNASにデータを保存することで本体内ストレージの容量を抑えることもできるが、転送速度はインターフェイスに依存する。例えばゲームのロード時間を左右するため、日常使うデータについてはローカルに保存できた方が快適だ。
特にゲームタイトルは数十~100GB超と肥大化が進んでいる。十分な容量を確保したいところだが、高速SSDは高価でもあり、OSに関するシステムドライブは高速SSDを、ゲームデータに関してはそれよりやや遅くても容量単価の安いメインストリーム級SSDを組み合わせるといった選び方がおすすめだ。
パソコン工房ならカスタマイズでセカンドストレージを搭載することもできるのでぜひ活用したい。ドライブを分けておくと、OSの入れ直しが必要な際でも、ゲームデータに影響せず、再ダウンロードの手間を省くことができる。
パフォーマンスをチェック
それでは今回の試用機を用い、各種ベンチマークでPCの基本性能を見ていこう。用いたベンチマークソフトは、ULの「PCMark 10」、同「3DMark」、MAXONの「Cinebench R23」、そして「Handbrake」。
【表2】ベンチマーク結果1 | |
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PCMark 10 Extended | |
Overall | 9,454 |
3DMark | |
FireStrike | 21,229 |
TimeSpy | 8,837 |
Cinebench R23 | |
CPU(Multi Core) | 16,014 |
CPU(Single Core) | 1,596 |
HandBrake | |
4K/60p/MP4→フルHD/30p/H.264 | 58.48fps |
PCのシステム全体の性能を見るPCMark 10 Extendedでは、Overallが9,454といったスコアで十分な性能。豊富なコア数のCPU、ミドルレンジとは言え高性能なGPUの組み合わせで、万能型のPCであることを示している。
ゲーミング性能に直結する3DMarkスコアでは、Fire Strikeで2万点超えの21,229、現在のAAAタイトルの実力を図るTime Spyでは8,837といったスコアだった。ミドルレンジということで4K&高画質狙いではないが、フルHDやWQHDで最高~高といった画質設定を楽しめるスコアを叩き出している。
Cinebench R23はMulti Coreが16,014、Single Coreが1,596。マルチスレッド性能が高く、シングルスレッド性能も十分だ。
Handbrakeでの4K/60p→フルHD/30pトランスコード処理も概ね60fps程度の速度が得られていた。
続いてゲームタイトルを用いたベンチマーク結果を見ていこう。どのくらいの負荷のタイトルが楽しめるのか、どのくらいの解像度や画質で楽しめるのかの参考にしていただきたい。
用いたのは「Tom Clancy's Rainbow Six Siege」「Assassin's Creed: Valhalla」「Far Cry 6」「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」。
【表3】ベンチマーク結果2 | |
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Tom Clancy's Rainbow Six Siege(Vulcan) | |
3,840×2,160ドット、最高 | 149fps |
2,560×1,440ドット、最高 | 284fps |
1,920×1,080ドット、最高 | 415fps |
ASSASSIN'S CREED VALHALLA | |
3,840×2,160ドット、最高 | 54fps |
2,560×1,440ドット、最高 | 72fps |
1,920×1,080ドット、最高 | 81fps |
Far Cry 6 | |
3,840×2,160ドット、Ultra | 39fps |
2,560×1,440ドット、Ultra | 70fps |
1,920×1,080ドット、Ultra | 92fps |
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク | |
1,920×1,080ドット、高品質 | 8,851 |
1,920×1,080ドット、標準品質 | 12,092 |
1,920×1,080ドット、軽量品質 | 15,552 |
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ | |
3,840×2,160ドット、最高品質 | 7,100 |
2,560×1,440ドット、最高品質 | 14,528 |
1,920×1,080ドット、最高品質 | 20,445 |
軽量なeスポーツタイトルのTom Clancy's Rainbow Six Siegeは3,840×2,160ドット&最高画質でも149fpsを記録しており、120Hz超のゲーミング液晶ディスプレイとの組み合わせでより快適なプレイが楽しめる。
Assassin's Creed: ValhallaやFar Cry 6については2,560×1,440ドットまでプレイ可能で、画質は最高あるいは余裕を見て高といった設定がよい。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークは1,920×1,080ドット&高品質設定で快適評価。ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークについては3,840×2,160ドット&最高品質はやや快適という評価に留まり、2,560×1,440ドット&最高品質ではとても快適という評価だった。
今回の構成のゲーミング性能を振り返ると、まずeスポーツタイトルでは4KやWQHDといった解像度で最高画質を楽しむことができる。4KディスプレイやWQHDディスプレイ、あるいはそれらのゲーミング液晶ディスプレイをお持ちの方に最適だ。
一方、AAAタイトルではWQHDやフルHDで最高画質~高画質設定が狙える。どちらかと言えばメインストリーム向けのディスプレイとも相性がよい。
ただし、プリセット外に、さらに高画質化できる設定(例えばリアルタイムレイトレーシングなど)を用意しているタイトルについてはやや荷が重いと思われる。そうした機能を利用したい方は、1つ上のGPUを狙ってみるのもよいだろう。
ちょうどいいLED感が魅力
今回LED搭載モデルを試したが、まず基本的な性能としては好印象だ。現代のPCケーストレンドに合わせてきており、特にフラット感の増したフロントパネルデザインは日本のゲーマーの好みにもマッチしているだろう。フロントのUSB Type-Cは、本体マザーボードの仕様に依存するが、今後数年使うとなるとやはり欲しい機能だ。
もちろん外観デザインやサイズ感など、人それぞれの好みはあるとして、もっとも多くの方が選択するATXミドルタワーというサイズにより多くの方が好感を持てるシンプルなデザインを組み合わせたよい筐体と言えるだろう。
LEDイルミネーションについては好き嫌いもあるところだが、LEDが搭載されていないモデルもきちんと用意されている。その上で今回のLED搭載モデルは、前面や天板部はスキマから漏れるほのかな光、側面の発光、背面は間接光があり、なかなか壮観である。それでも思ったよりも派手派手しくならないちょうど良い塩梅に光が抑えられており、実に日本人好みのゲーミングPCに仕上がっていると言えるだろう。