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出力はナノワット。“しょぼい”けど本当に発電する「自作原子力電池」
2026年4月23日 14:23
YouTuberのDouble M Innovations氏は4月18日、市販されているものを組み合わせて“しょぼい”原子力電池を製作したという動画を公開した。
原子力電池は、放射性同位体が崩壊する際に放出する熱やエネルギーを、熱電素子または半導体などを用いて電力に変換する装置のこと。半減期の長い放射性元素を用いることで、数十年単位という寿命の長い電源が得られる。
同氏が製作した原子力電池には、放射性同位体にトリチウム(三重水素)を採用した市販の発光カプセルと、電卓などで採用されているアモルファス太陽電池が用いられている。5個の発光カプセルから発せられた光を太陽電池で受けて発電するシンプルな仕組みだ。環境光が発電に影響を与えないよう、反射材とアルミテープで全体を完全に密閉して遮断している。
ちなみに、トリチウムは宇宙線と大気の相互作用により天然生成されており、人体内にも微量に存在する身近な放射性同位体で、半減期は約12.3年、絶えずβ線を放出する。これを蛍光体とともに管内に封止すれば、β線が蛍光体に当たり発光し続けるわけだ。トリチウムのβ線は弱く、体内に取り込んでも水と同様に排出されるため、被ばくのリスクはほかの放射性物質と比較すると低い。
実験の結果、発電する電流はナノアンペアの範囲で計測不可だったが、電圧は各セルで0.45〜0.47V程度発生できた。このセルを直列につないで、11μFのコンデンサの実験をしたところ、開始から約16分で約2.2V、一晩放置したところ最大2.9Vまで充電できたという。朝方のほうがわずかに充電効率がいい傾向が見られ、電磁波などの影響を受けた可能性も推測している。
実験で電気を取り出すことに成功したものの、LEDを光らせる程度の出力しかなかった。よって「概念実証」にとどまるとしている。また、費用対効果などの観点からスケールアップをするつもりもないという。



















