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GBAで初代トゥームレイダーを動作させることに成功

 1996年発売のアクションゲーム「トゥームレイダー」をゲームボーイアドバンス(GBA)で動作させている動画が公開された。

 初期シリーズのトゥームレイダー第1作は、PCのほかプレイステーションとセガサターン向けに発売された。GBAでも擬似的な3D表現を行なうことはできるが、基本は2Dゲーム用の携帯機であり、エミュレーションなどの手段でトゥームレイダーを動かすことは難しい。だが動画を見ると、GBA上でトゥームレイダーが10~23fpsで動作しており、問題なくプレイできているように見える。

 今回の動画をYouTubeで公開したTimur Gagiev(XProger)氏は、2017年から複数のプラットフォームでトゥームレイダーを動かす「OpenLara」というプロジェクトに取り組んでいる。今回同氏は、FPUや整数除算などの処理がない古いプラットフォームをサポートするためにエンジンを一から書き直し、ARMアセンブラでマトリックスやソフトウェアラスタライズを行なっている。

 XProger氏のYouTubeチャンネルではこれまでにXbox Oneや初代Xbox、3DO、Windows Phoneでトゥームレイダーを動作させている動画を公開しており、GBA版に関しては2020年に技術デモの動画もアップロードしていた。

 OpenLaraはその名の通りオープンソースのプロジェクトであり、GitHubリポジトリから誰でもダウンロードできる。現行バージョンのOpenLaraはアルファ版で、3つのステージだけが遊べる状態。スタンドアロンのバージョンとしてはSwitchやAndroidなどの名前も見えるほか、WebGLを用いたデモも用意しているようだ。

 またReadmeでは当面の目標や今後のロードマップについても言及している。いわく、オリジナルのアーキテクチャやロジックをできるだけ正確に再現することを念頭に、さらなるエンジンの刷新やグラフィックの改善、初期シリーズ5作のサポートなどを行なう予定だという。