やじうまPC Watch

ゲームが人にあたえるポジティブな影響などを研究するプロジェクトが発足

~レノボら4社、鹿屋体育大の学術指導の下

 レノボ・ジャパン株式会社は26日、株式会社ゲームエイジ総研、日本ユニシス株式会社、ヒューマンアカデミー株式会社、株式会社産経デジタルと共同で、ゲームプレイヤーのさらなる進化と豊かなゲームライフの実現を目指すプロジェクト「Game Wellness Project」を2020年4月よりスタートさせるとを発表した。

 「eスポーツにおける心理学・行動科学ベースのスポーツマネジメント」を研究している鹿屋体育大の萩原悟一准教授の学術指導の下、ゲーム中のプレイヤーの活動データを分析することで、プレイヤーの強化だけでなく、ゲームの身体にあたえるポジティブな影響について明らかにするほか、心身や脳の健康、健康寿命の延伸に寄与する事を目的としたプロジェクト。

 若年層の「なりたい職業ランキング」ではゲーム制作関連やeスポーツプレイヤーが上位にランクインするなど、若年層におけるゲームの存在が非常に高まっているほか、全国各地でゲームイベントの開催やeスポーツ専用のスタジオ・会場が次々とオープンしていており、eスポーツの人気が高まりを見せている一方、世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を疾病に加えると発表するなど、ゲームに対する懸念が高まりつつあるのも事実である。

 このような背景を受け、ゲームプレイヤーのプレイ時のパフォーマンスをさまざまなアプローチで検証し、ポジティブ、ネガティブ両側面を可視化することでより豊かなゲームライフが創出できると考え、同プロジェクトの設立に至ったという。

 一方、レノボでは、これまでもスウェーデンの64歳から76歳のプロゲーマーチーム、「シルバースナイパーズ」をスポンサー(参照:平均年齢71歳!お爺さんとお婆さんのFPSプロゲーマーチーム「Silver Snipers」)している。

 同チームは若年層のプレイヤーが所属するチームと互角以上の成績を残すなど、高齢者の活躍と社会参加の手段としてゲームの可能性を実証してきたその経験から、ゲームという最新のテクノロジーを使用して人間の知的好奇心を刺激し、楽しみながら精神力を養える可能性を追求する本プロジェクトに賛同、参加するに至ったという。

 そのほか、同社はゲーミングPC「LEGION」シリーズをプロジェクトに提供する。

 プロジェクトでは活動の第一弾として、2020年4月よりプロジェクトの協賛企業でもある、全日制専門学校の総合学園ヒューマンアカデミーのeスポーツ学科のシラバスに萩原准教授の研究結果を試験導入する予定。

 数カ月にわたって学生のゲームプレイ時における各種データを測定し、調査結果を定期的に発表するという。