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Apple、GoogleのAI責任者を引き抜き
2018年4月4日 18:15
ニューヨークタイムズは3日(米国時間)、AppleがGoogleのAI研究責任者を雇い入れたと報じた。Googleはグループ内に最強囲碁AIで名高い「Alpha Go」を擁するなど、名実ともにAI分野で最先端を走るが、Appleには過熱する「AI競争」で巻き返しを図るねらいがある。
新たにAppleに「機械学習とAI戦略」担当者として就任したJohn Giannandrea氏は、Googleで8年間勤めた人物だ。ニューヨークタイムズによれば、同氏は検索やGmailといったGoogleの各サービスでAI技術を主導しており、Google検索で検索ワードに対する回答を表示する(○○は何歳?といったもの)の導入にも関わっていたという。
さらに、Appleはこのほかにも「大物」の抜擢を行なっており、カーネギーメロン大学の教授であるRuslan Salakhutdinov氏は現在AppleのAI研究部門責任者となっている。
Appleは2017年に発売されたiPhone 8/XのSoC、「A11 Bionic」でニューラルネットワークプロセッシングコアを搭載したり、顔認識技術Face IDにもAIを用いるなど、AI分野に力を入れている(過去記事も参照 "iPhone 8/XのSoC「A11 Bionic」とプロセス技術")。
これほどまでにAIに躍起になる背景には、AI分野で技術的な遅れがあるということもあるが、それ以外の理由も考えられるという。
同社はユーザーから収集した個人情報などについて、競合よりも慎重なプライバシーポリシーを適用しており、そのことがビジネス上の致命的な不利とならないよう、より洗練された手法を開発するための投資であるというものだ。