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キオクシア、高速大容量フラッシュに向けた56GbpsでのPAM4送受信を実現するトランシーバ

試作したトランシーバーのチップ写真(16nm-FinFETプロセスで試作)

 キオクシア株式会社は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の進める「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」において、56GbpsのPAM4信号を送受信できるトランシーバの開発と実証実験に成功したと発表した。

 データ通信の伝送容量拡張に向けて、データセンターなどではPAM4方式での高速通信が採用され始めている一方で、トランシーバがクロック信号を正しく抽出できないことにより、受信性能が大きく劣化するという課題があった。

 今回キオクシアでは、コンパレータをNRZモードで動作させることでクロック信号を正しく抽出し、そのあとPAM4モードに移行することで、この課題を解決。56GbpsのPAM4信号を送受信できるトランシーバを開発し、実証に成功した。

 キオクシアは今後この成果を、このNEDOの事業で研究開発しているメモリデイジーチェーン技術に活用。消費電力40W以下、容量5TB以上、帯域64GB/s以上の広帯域大容量フラッシュメモリモジュールの実現を目指すとしている。