イベントレポート
TGS 2015、今年もやっぱりVRがアツい。順番待ち必須の体験デモ
~東プレのPS/2やゲーミングキーボードも展示
(2015/9/17 21:23)
17日から開催された東京ゲームショウ2015(TGS 2015)の初日ビジネスデーも、昨年(2014年)と同じくヘッドマウントディスプレイによるVR体験が盛況だった。特にソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでは先日正式名称が発表されたProject Morpheus改め「PlayStation VR」が出展されており、人だかりが途切れることがないほどの注目ぶりを見せていた。
そして、VRと言えばOculus。Oculusのブースでは「Oculus Rift」とサムスン「Gear VR」の一般体験会がそれぞれ実施されていた。整理券を配布して数時間ごとに区切っての順番待ちとなっていて、筆者はOculus Riftを体験すべく整理券を受け取りにいったのだが、午前中ながら整理券には開始時間は15:30からと書かれており、かなり間が空いてしまった。さらに整理券の配布終了後はキャンセル待ちで列をなしていたぐらいだ。後日も同じような形式で整理券が配布されるか分からないが、Oculus RiftまたはGear VRを試してみたい人は早めにブースを訪れた方がいいだろう。
さて、今回のOculusデモ体験で用意されていたのは「Unite 2015 Tokyo」のイベントレポートでお伝えしたDK2からリフレッシュレートなどが向上した「Crescent Bay」だった。デモ用の個室に案内されると、中には確認用ディスプレイとイス、そしてXboxコントローラなどが置かれている。装着はガイドの方が全てしてくれるので、初体験の筆者でも特に迷うことはなかった。Oculusに画面が出たら8点ほどあるゲームの中からプレイしたいものを選択する。筆者は宇宙空間でFPS視点の戦闘機を操るEVE: Valkyrieをやってみた。どのゲームもデモは数分で終わってしまうので、ノンビリとプレイせず画面をむちゃくちゃ動かすなど、あらゆる動作を確認しておきたい。
そのほか、Oculusのブースではリコーの360度カメラ「THETA S」を使ったVR体験も用意。Gear VRとセットで使うようになっており、THETA Sで撮影した360度の静止画を楽しめる。実際にブースにいる筆者を軸に撮影してもらい、Gear VRから自分の真後ろまでばっちり撮影できている360度の写真を眺めさせてもらった。もちろんムービーを撮ることもでき、外部から提供されるコンテンツではなく、自分で作ったものを楽しめるというのが本製品のウリとなっている。
会場には静電容量キーボードで有名な東プレも出品していた。2016年2月発売予定の新製品として超静音タイプのテンキーレスキーボード「NG310S」を展示。筐体はブラックで、キーはグレーで配色された渋めのデザインだ。静かな東プレキーボードの中でも屈指の静音性で、東プレユーザーの筆者が実際に操作してみても、その音の小ささが分かるほどだった。そしてPS/2キーボード愛用者に朗報のPS/2フルキーボード「108P-S」も展示されていた。実は東プレではPS/2キーボードを販売終了していたとのことで、その後あまりにも多くの個人/企業ユーザーから復活要望があったため、新製品として投入するに至ったとのこと。業務だけでなく、ゲーマーの愛用者が多いという話しだった。
また、COMPUTEX 2015で展示していたゲーマー向けキーボードの「TYPE HEAVEN」のほか、256段階で入力スイッチの長さを決められるキーボードも展示。TYPE HEAVENは2016年発売予定とのことで、価格は2万円前後で売られている同社のフルキーボードとほとんど変わらないという。後者については現在も鋭意開発中で登場時期は未定。価格はTYPE HEAVENよりも高くなってしまうそうだ。
PC系のメーカーとしては、昨年に引き続きMSI、EIZO、SteelSeriesによる合同出展が行なわれていた。MSIは日本では東京ゲームショウ 2015が初公開という14型のゲーミングノート「GS40」を展示。仕様はCore i7-6700HQ、GeForce GTX 970M、SSD+HDD、Killerシリーズの有線/無線LANなどハイスペックがウリ。重量は1.6kgと同社のゲーミングノートの中でもかなり軽い部類に入る。これ以外にもGPUに未発表のQuadroを搭載したワークステーションノートや、Corsairとのコラボによる水冷クーラー搭載ビデオカードなどを展示していた。
EIZOは今冬発売予定としている27型IPSパネルでFreeSync対応/144Hz動作のゲーミングディスプレイ「FORIS FS2735」の実機展示を行なっており、高速描画においてティアリングが発生していないことや、スマートフォンから画面プリセットの設定確認などを見ることができた。興味深かったのは明るさなどを変えるための操作用物理インターフェイスがディスプレイの背面に用意されていたことで、ユーザーはディスプレイの下から手を入れて操作を行なえる。一見やりづらそうに思えるが、上下左右操作のためにジョグボタンが配置されており、どのボタンを触っているか直感的に分かるようになっていた。今冬発売ということだが、担当者いわく2015年以内には発売予定のようだ。
合同出展のSteelSeriesは今回お披露目となるような新製品は用意されていなかったものの、先日発表があった日本法人の立ち上げについて担当者と話すことができ、「これまでは日本で大々的なプロモーション活動をできていなかった部分を改善できるようになった。これからはSteelSeriesをどんどんアピールしていく」というSteelSeriesの本格展開を期待できるコメントをいただけた。
そのほか、PC系のメーカーとしては、ロジクールやアイ・オー・データ機器も出展しており、ロジクールでは大きなブースを利用し、プロゲーマーへのインタビューや使用デモを行なっている。