【IFA 2011開幕直前レポート】
欧州最大の家電系展示会「IFA 2011」開幕
~家電市場で存在感を増すタブレットやスマートフォン

会場周辺にあるビルボードの1つ。スマートフォンやタブレットがクローズアップされているのがわかる

会期:9月2日~7日(現地時間)
会場:Messe Berlin



 欧州最大の家電系トレードショー「IFA 2011」が、9月2日(現地時間)から開幕する。会場はドイツのベルリンにある見本市会場Messe Berlin。

 IFA 2011は、コンシューマ家電のトレードショーとしては欧州最大規模で、2011年には約23万5,000人が来場している。米国で年初に開催されるInternational CESと並ぶ世界的な家電系の展示会だ。メーカー各社による出展内容は、いわゆる白物家電にあたる冷蔵庫や洗濯機、掃除機などをはじめとした家電製品から多岐にわたるが、家電製品のデジタル化とともに、PCはもちろん、タブレット、スマートフォンなどデジタル機器そのものもコンシューマ市場への急速な浸透を背景にして年々比重が高まる傾向にある。これもまたInternational CESと同様の構図といえるだろう。

 バイヤーや一般来場者向けの会期に先立って、メディア向けのイベントは8月31日(現地時間)からスタートする。31日にはドイツ家電大手のSIEMENS(ジーメンス)を皮切りに、Panasonic、Sonyなどがメディア向けのカンファレンスを開催する。いずれも欧州市場、そして世界市場に向けたデジタルTV、PC、タブレットなどの新製品が発表される見通しだ。

 また翌9月1日には、韓国サムソン電子(Samsung Electronics)が2月のMobile World Congressに続いて「UNPACKED」と冠したカンファレンスを開催する。先日発表されたばかりのLTE対応のスマートフォンおよびタブレットの「GALAXY S II LTE」、「GALAXY Tab 8.9 LTE」の紹介に加えて、さらに新製品を発表する可能性も高い。ほかにも東芝、Lenovo、Dell、Acer、韓国LGなどのデジタル家電大手、PCメーカーが相次いでメディア向けのカンファレンスを予定している。

 PC WatchではこうしたPC、タブレット、スマートフォンをはじめとした各種新製品や関連周辺機器、そして市場動向などをメディア向けカンファレンス、ブース展示を通じて現地よりレポートする。

開幕を控えてまだ人影はまばらな、Messe Berlinの南側入り口。独SIEMENSによる大きなドラム式洗濯機のオブジェに加えて、PanasonicそしてCOMPUTEX Taipeiの広告が見えるMesse Berlinの北側入り口の正面は第19ホールにあたり、こちらは韓国サムソン電子(Samsung Electronics)の広告一色第21ホールは東芝が出展。大小さまざまなホールやビルディングで構成されているMesse Berlinでは、1つの展示ホールやフロアが丸ごと一企業の展示という場合もある
展示ホールのインフォーメーション。ホール数としては第28ホールまである広大な面積で展示が行なわれるチケットブースはまだオープンしていない。平日は世界中から訪れるバイヤーやメディアを中心に、週末には地元の一般客も加わっての盛況となる見通し。IFA 2011の入場チケットは、独家電販売大手のSaturn店頭でも販売されていたInternational CESにおけるiLoungeと同じように、iOSデバイスやMac関連製品に特化した展示エリアも設けられる。米Apple自体は出展しないものの、ここIFAにおいても同社の影響力は無視できない大きさとなる

(2011年 8月 31日)

[Reported by 矢作 晃]