イベントレポート

Lenovo、Core Ultraシリーズ3を搭載した「ThinkPad X1」

ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Edition、左がクラムシェルモードで、右がビューモード

 Lenovoは1月6日(米国時間)、CEO ヤン・ヤンチン氏などの同社幹部や半導体メーカーCEOなど、ゲスト多彩な顔ぶれが登壇するCESの基調講演を、ラスベガスの新名所となる球体劇場Sphereで開催している。それに先だって新製品を発表した。

 この中で、Lenovoは同社の一般法人向けノートPCとなる「ThinkPadシリーズ」のフラグシップ製品となる「ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition」「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Edition」を発表した。いずれもIntelが発表したばかりのCore Ultraシリーズ3(開発コードネーム: Panther Lake)を採用している。

Core Ultraシリーズ3で1つのプラットフォームに統一されたThinkPad X1 Carbon/2-in-1

ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition

 LenovoのThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura EditionおよびThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Editionは、ThinkPadシリーズの中でもフラグシップ製品に位置づけられている製品。前者はクラムシェル型、後者は360度回転型ヒンジだが、基本的な構造は同じで、後者はディスプレイが360度回転して変形すること、デジタイザペンが利用できることが違いとなる。

 なお、「Aura Edition」というのは、LenovoとIntelが共同開発したユーザー体験を向上させるソフトウェアなどが入っていることを意味している。

SoCにはCore Ultraシリーズ3を採用

 いずれの製品も、プロセッサにはCore Ultraシリーズ3を採用している。昨年(2025年)のモデル(ThinkPad X1 Carbon Gen 13、ThinkPad X1 2-in-1)では、Core Ultraシリーズ2のうち、Arrow Lake(Core Ultra 200H/U)とLunar Lake(Core Ultra 200V)の2つを搭載した製品の両方が用意されていたが、今回はPanther LakeのCore Ultraシリーズ3に統一された形になる。

 なお、日本ではThinkPad X1 Carbon Gen 13がArrow Lake版の「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 IAL(14型 Intel)」と、Lunar Lake版の「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition (14型 Intel)」に分かれていたが、同様に統一されることになるだろう。

 メモリは最大64GB(LPDDR5x-9600)、ストレージは最大構成で2TB SSD(PCIe 5.0)となっており、Wi-Fi 7/Bluetooth 5.4、NFCにオプションで対応しているほか、従来モデルと同じように5Gないしは4Gのセルラーモデムを選択できる。

【表1】ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition/ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Editionのスペック(Lenovoの資料などより筆者作製)
ThinkPad X1 Carbon Gen 14ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11
SoCCore Ultraシリーズ3Core Ultraシリーズ3
メモリ最大64GB(LPDDR5x-9600)最大64GB(LPDDR5x-9600)
ストレージ最大2TB(PCIe 5.0)最大2TB(PCIe 5.0)
ディスプレイ14型 QWXGA+ OLED AG(500cd/平方m)
14型 QWXGA+ OLED AGARAS(500cd/平方m)タッチまたはノンタッチ
14型 WUXGA IPS(500cd/平方m) Low Power
14型WUXGA IPS(500cd/平方m) のぞき見防止
14型 QWXGA+ OLED AG(500cd/平方m)
14型 WUXGA IPS(500cd/平方m) Low Power
14型 WUXGA IPS(500cd/平方m)のぞき見防止
カメラ最大1,000万画素最大1,000万画素
Wi-Fi/BluetoothWi-Fi 7/Bluetooth 5.4/NFC(オプション)Wi-Fi 7/Bluetooth 5.4/NFC(オプション)
WAN5G/4G(オプション)5G/4G(オプション)
バッテリ容量58Wh58Wh
インターフェイスThunderbolt 4 3基、USB 3.2 Gen 2、HDMI、オーディオThunderbolt 4 3基、USB 3.2 Gen 2、HDMI、オーディオ
本体サイズ312.5×215.75×7.7~15.3mm313.5×219.25×9.4~16.4mm
重量996g~1.182kg~
OSWindows 11/LinuxWindows 11/Linux

構造改善で使い勝手も向上

左側ポートには従来と同じようにThunderbolt 4が2つ用意されている
右側ポートにもThunderbolt 4が1つ追加されている

 ディスプレイは旧モデル同様でQWXGA+(2,880×1,800ドット)のOLEDパネルとWUXGA(1,920×1,200ドット)のLowPower液晶版とのぞき見防止機能版という選択肢が用意されている。ディスプレイにOLEDを選んだ場合には、液晶モデルよりも軽量、薄型になり、重量は996gからと1kgを切る構成が可能になる。

 ポート構成は変更されており、旧モデルではThunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 2 2基だったが、新モデルではThunderbolt 4 3基、USB 3.2 Gen 2と、USB Standard A端子が1つ減り代わりにThunderbolt 4が1つ増えた。

右側面のUSB Type-Cはドーターボードにより実現されている
メインの基板からドーターボードへはフレキケーブルを経由してデータが転送されている
旧型のPCB(上)に比べて本年型のPCBは両面実装になっていることで小さくなっている
バッテリは58Whと旧型の57Whからほんのわずかだが増えている

 こうした基本的なスペックは従来モデルと同等だが、内部構造は大きく見直されている。特に、PCBと呼ばれる基板の実装方法は大きく変わっており、従来モデルでの片面実装から両面実装に変更されている。これにより、基板実装面積が減らされており、従来製品のPCBに比べると小さくなっている。

 さらに、右側のThunderbolt 4はドーターボード形式で実装されている。メインのPCBとドーターボードは、キーボードの下という非常に限られたスペースを通るフレキケーブルで実現されるという、まるで3D方向を上手に使ったデザインになっているのが大きな特徴といえる。

TrackPointのボタンが用意されているThinkPad X1 Carbon Gen 14のタッチパッド、タッチパッド自体も大きくなっている
右側が従来モデルのThinkPad X1 Carbon Gen 13のクリックパッド、左はThinkPad X1 Carbon Gen 14のクリックパッド。Gen 14のクリックパッドが大きくなっていることが分かる

 また、近年のThinkPad X1 Carbon/X1 2-in-1は、TrackPointの物理ボタンが用意されているタッチパッドと、TrackPointのボタンがクリックパッドの一部を利用して実現されているクリックパッドの2種類が用意されているが、今回のモデルでも両方が用意され、選択できる。

 タッチパッドにせよ、クリックパッドにせよ、旧型に比べて奥行き方向が大きくなっており、より大きなタッチパッドが好まれるというグローバルのトレンドをフォローした仕様になっていることも見逃せない。

 Lenovoによれば、ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura EditionとThinkPad X1 2-in-1 Gen 11は今四半期から提供開始予定で、米国での実売予想価格は前者が1,999ドル、後者が2,149ドルとなる。