イベントレポート
SamsungのVRゴーグル「Gear VR Innovator Edition」、日本登場にも期待
(2015/3/9 06:00)
既報の通り、次期フラッグシップ製品となる「Galaxy S6 Edge」と「Galaxy S6」を発表した韓国Samsung Electronicsだが、Mobile World Congressのブース展示においては、一般来場者がアクセスできるエリアではこれらの製品はハンズオンができない。アクリルケースに納められた製品がオートデモを繰り返しているだけだ。
2014年における「Galaxy S5」でも同様だったが、ハンズオンできる展示はブースの奥に位置するメディア向け、パートナー向けのエリアに限られ、入場パスの種別や招待によってのみアクセスできるようになっている。新製品のハンズオンはこのエリアに展示された製品を元に紹介する。
Galaxy S6 EdgeおよびGalaxy S6の周辺機器として同時に発表されたのが「Gear VR Innovator Edition」だ。S6 Edge/S6をVR対応のヘッドマウントディスプレイ(HMD)にするもの。Facebook傘下のOculusと提携し、昨秋はGalaxy Note 4向けの周辺機器として販売されたが、日本市場向けではNote 4自体が販売されなかった。S6 Edge/S6向けの機器となる今回のGear VR Innovator Editionは、日本市場での発売も期待される。
スマートフォンをマウントして利用するという機能自体は変わらないが、対応機種をGalaxy Note 4からGalaxy S6シリーズとしたことで、本体サイズは約15%ほどコンパクトになった。VRのHMDの場合は、どうしても前部に重量負担があるので小型軽量化がいくらかでも進むのはありがたい。頭部に取り付けるための構造は専用品であるだけにしっかりしており、頭頂部をサポートするベルトのほか、背面もプラスチックパーツを併用することで、しっかり固定できるようになっている。
本体には、ゴーグル上部にあたる部分に視度調整のダイヤルを搭載。ゴーグル下部には給電用のMicro USB端子を備えている。側面にはタップに対応するトラックパッドに加えて「戻る」ボタンを備える。映像を表示するパネルはNote 4でもS6でも同じWQHD(2,560×1,440ドット)だが、パネルサイズが5.7型から5.1型になっていることで、より高精細な表示が可能になり没入感は増すことになる。
第一報で紹介したとおり、Galaxy S6 EdgeとGalaxy S6のスペックにおける違いはほとんどない。S6 Edgeの場合、両端がカーブしたパネルを採用しているため、それが特徴的なデザインとなっている。また、これまでの樹脂製リアパネルから、両面をガラス素材に変更したこと、ガラス素材の下に光学フイルムを入れることで、特徴的な光沢を見せている点などが外観デザインの見るべき点だ。
本体色は、ブラック・サファイア、ホワイト・パール、ゴールド・プラチナ、グリーン・エメラルド、ブルー・トパーズの5色。このうち、グリーン・エメラルドはS6 Edgeのみに設定され、ブルー・トパーズはS6のみの設定となるので、各モデル4色ずつのラインナップとなる。
S6 Edgeには「ピープルエッジ」と呼ぶ、コンタクトリストをもとにした UI/UXが用意されている。最大5件のよく使う連絡先が登録でき、右端あるいは左端からのスワイプ操作で呼び出すことができる。このピープルエッジでは、不在着信の折り返し連絡などにも利用が可能だ。
Note Edgeのようにスワイプでエッジスクリーンの表示画面が切り替えられるほど多機能ではないが、Galaxy S6 Edgeでもいくつかの機能をエッジ部分にわりあてることができる。
常時表示できるのはインフォメーション・ストリーム機能で、各種通知やTwitterのフィード、株価、スポーツの結果などを流しておくことができる。そのほか、ナイトクロック機能があり、会場のような明るさでは撮影が難しいほどのわずかな輝度で指定した時刻の間だけ、時計をエッジ部分に表示させておくことができる。