イベントレポート
Intel、モバイルデバイスの進化を支えるプロセス技術をアピール
(2013/10/2 06:00)
米Intel上席副社長兼PCクライアント事業本部長のカーク・スカウゲン氏は10月1日、CEATEC JAPAN 2013会場において「モバイル・コンピューティングの進化」と題した基調講演を行なった。
スカウゲン氏は、今後も指数的に増えていくデータ量とネットアクセスに対し、同社がムーアの法則に従ってプロセス技術を2年毎に縮小しており、2013年末には14nmで、現行製品より消費電力を3割抑えたコードネーム「Broadwell」を出荷開始。その後も順調に、2015年には10nm、2017年には7nmへの縮小を予定しており、引き続き業界を牽引していくと説明した。
現行製品としては、先だって行なわれたIDFでコードネーム「Bay Trail」ことAtom Z3000シリーズを発表したが、その採用製品として、シャープが先日開発表明した「Mebius Pad」や、東芝の未発表タブレット、LenovoのYoga型ノートPCを紹介した。
ハイエンドのUltrabookの分野では、2つの形態に変形する2-in-1をここのところ訴求しているが、2013年第1四半期の時点では5機種しかなかったものが、第2四半期には15機種に増え、第3四半期中には60機種が登場予定といい、Ultrabookが薄いPCから、多様な使い勝手を提供するモバイルPCになることを説明。また、特にこれらの軽量・薄型なPCについては、NEC、ソニー、パナソニック、富士通、東芝といった日本メーカーイノベーションリーダーであるとして、その開発力に敬意を表するとともに、各社の製品を壇上で紹介した。
このほか、技術的なデモとして、Haswell搭載NUCによる4K表示を紹介。これは、NTTドコモが開発したHEVC/H.265ソフトウェアデコーダをHTML5ブラウザに統合したもので、4K動画の再生だけでなく、コンテンツのオーバーレイや、サムネールによる複数動画の同時再生なども行なっていた。
最後にスカウゲン氏は、今後10年間で全世界のトランジスタ利用数は200倍に伸びる見込みで、Intelとしてはコンピューティング技術の革新を通じて、あらゆる人々の繋がりを促進し、より豊かな生活を実現するとまとめた。
また、同社は会場にブースも構えている。PCについては、すでに発表済みのもののみだが、2-in-1の具体的製品や、前述の4Kデモも行なわれている。また、TIZENを使った車載システムのプロトタイプも展示している。