イベントレポート

Dynabook、世界最軽量の第10世代Core搭載13.3型ノートPC

~北米と欧州に再参入

北米および欧州で販売される「dynabook Portégé X30L」

 Dynabook株式会社は、CES開幕を前日に控える1月6日(現地時間)に、第10世代Coreプロセッサ搭載の13.3型ノートPCとして世界最軽量を実現した日本未発表のdynabook新モデル「dynabook Portégé X30L」を発表し、CES 2020会場のシャープブースで展示した。合わせて、dynabook Portégé X30Lを皮切りに北米と欧州へ再参入する。

第10世代Coreプロセッサ搭載13.3型ノートPCとして世界最軽量を実現

 dynabook Portégé X30Lは、日本で販売されている軽量モバイルノート「dynabook G」シリーズの流れを汲む、13.3型液晶搭載モバイルノートPC新モデルだ。

 特徴は、dynabook Gシリーズ同様に軽さと堅牢性を両立している点で、約870gの軽さと、米国国防総省の米軍調達基準「MIL規格(MIL-STD-810G)」に準拠するテストをパスする堅牢性を両立。なお、重量に関してはdynabook Gシリーズ最軽量モデルの約779gに比べて重くなっているものの、第10世代Coreプロセッサー搭載ノートPCとしては世界最軽量を達成としている。

 外観はdynabook Gシリーズとほぼ同等で、オーソドックスなモバイルノートPCという印象。サイズも、約308.8×211.6×17.9mm(幅×奥行き×高さ)と、dynabook Gシリーズとまったく同じとなっている。

 ディスプレイは13.3型のIGZO液晶を採用。表示解像度はHD(1,366×768ドット)またはフルHD(1,920×1,080ドット)で、フルHDではタッチ対応パネルも用意。タッチ対応パネルはインセルタッチ仕様となり、重量的なインパクトも少ない。また、最大470cd/平方mの高輝度も特徴となっている。

 CPUには第10世代Core Uプロセッサを採用し、最上位モデルではCore i7-10710Uを採用。メモリは最大24GBのDDR4、内蔵ストレージは最大1TBのMVNe/PCIe SSDを搭載。生体認証機能は、Windows Hello対応の顔認証カメラと、タッチパッドに指紋認証センサーを同時搭載できる。また、無線LANはWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)準拠となる。

 外部ポートは、左側面に電源コネクタ、USB 3.2 Gen1準拠USB Type-C、HDMI、オーディオジャック、microSDカードスロット、右側面にUSB 3.0×2とGigabit Ethernetを備える。バッテリ駆動時間は約14.5時間。

重量は870gと、第10世代Coreプロセッサ搭載ノートPCとして世界最軽量を実現
外観は日本で販売されているdynabook Gシリーズと同等だ
天板
正面
左側面
背面
右側面
底面
ディスプレイは13.3型のIGZO液晶で、HDまたはフルHD表示に対応
フルHDパネルではインセルタッチ仕様のタッチ対応モデルも用意される
キーボードの仕様もdynabook Gシリーズと同等
タッチパッドには指紋認証センサーを備える
ディスプレイ上部には顔認証カメラを搭載
ブースでは40kg以上のおもりを乗せたデモも行ない、優れた堅牢性をアピール

 dynabook Portégé X30Lは、北米と欧州で販売される。これによりdynabookは、一度撤退した海外市場への再参入を果たすことになる。発売時期は2020年2月を予定しており、北米での価格は1,599.99ドルから。なお、現時点で日本未発表モデルだが、日本での発売も予定しているとのことだ。

北米と欧州再参入にさいし、dynabookブランドを再アピールするために、ブースでは過去のdynabookシリーズを展示していた

8KのdynabookノートPC誕生!? 8K動画リアルタイム編集を可能にしたプロトタイプ

 シャープブースでは、もう1台未発表のdynabookノートPCを展示した。そちらはプロトタイプで、まだ型番もつけられていないが、リアルタイムで8K動画の編集作業が行なえることを特徴とする製品だ。dynabookはすでに8K対応dynabookの開発を表明し、何度かプロトタイプを展示しているが、今回の展示はそちらとは異なるものとなる。

8K動画のリアルタイム編集作業が行なえるdynabookノートPCのプロトタイプを展示

 8K動画の編集作業には、CPUはもちろん、強力なGPUも不可欠となる。今回展示したプロトタイプは、ノートPC単体で8K動画リアルタイム編集が行なえる性能を実現しているわけではなく、Thunderbolt 3対応の外付けGPUボックスを接続することによって実現している。それでも、ブースではAdobe Premiereを利用して8K動画のリアルタイム編集作業を実際にデモすることで、問題なく動作することをアピールしていた。

 プロトタイプということで、スペックもまだ固まっていないとのことだが、日本で発売済みの15.6型モバイルノートのdynabook Zシリーズをベースとして、CPUは第10世代Coreプロセッサ、メモリは32GB、内蔵ストレージも2TBのSSD搭載に対応するという。ちなみにデモ機では、CPUがCore i7-10710U、メモリが32GB、外付けGPUボックス内蔵ビデオカードがQuadro RTX 4000という構成となっていた。また、ディスプレイも4K(3,840×2,160ドット)表示対応の15.6型液晶を搭載していた。

 発売時期については現時点で未定としつつも、2020年前半には発売したいとのことだ。

第10世代Coreプロセッサ搭載dynabookに、Quadro RTX 4000搭載のThunderbolt 3対応外付けGPUボックスを接続することで実現している
プロトタイプで型番などはつけられていないが、日本で販売しているdynabook Zシリーズをベースとしている
ディスプレイは4K表示対応の15.6型液晶。実際にAdobe Premiereを利用して8K動画の編集作業をデモしていた
こちらがThunderbolt 3接続の外付けGPUボックス
8Kディスプレイとは4本の映像ケーブルを利用して接続される
キーボード面。タッチパッドとともにスティックタイプのアキュポイントも搭載している
左側面
右側面