イベントレポート

ZOTAC、HDMIキャプチャ内蔵のミニPCやLowProfileのGTX 1650

HDMIキャプチャ内蔵のZBOX Mシリーズ

 ZOTACは、COMPUTEX TAIPEI 2019会場にブースを構え、製品を一斉に展示している。

 今年(2019年)のブースは、中央でLeague of Legendsトーナメントを行ないながら、PC完成品のZBOXやMEKシリーズを多数展示。ビデオカードの展示はごく一部に留まっており、ビデオカードメーカーの色が薄くなっている。

 ゲーミング向けのMEKシリーズは筐体こそ目新しいところはないが、内部的には第9世代CoreやGeForce RTXシリーズに刷新されており、着実な進化を見せている。詳細仕様は下の画像のとおりだが、簡単に言えば第9世代CoreやGeForce RTXシリーズになっている点が従来と異なる。

ステージではLeague of Legendsの大会が行なわれた
コンパクトサイズでGeForce RTXを搭載するMEK Miniシリーズ
カラバリも受注で展開。なお、中央のピンクモデルについては香港限定で販売開始しているとのこと
大型ケース採用でトップ性能のMEK ULTRA
MEKシリーズの仕様比較

 また、VR向けのバックパックPCについて、競合のMSIやHPが製品刷新を行なわなかったのに対し、ZOTACは「VR GO 3.0」を投入。CPUがCore i7-9750H、GPUがGeForce RTX 2070(8GB)となり、高性能化を実現。よりリッチなVRコンテンツ再生/開発を可能にするという。

VR GO 3.0

 ゲーミング向けブランドMEKの立ち上げにともない、小型PCの「ZBOX」シリーズはGPU搭載であってもクリエイター向けという位置づけになった。そのなかでも注目は「M」シリーズで、4K/30fpsのキャプチャが可能なHDMI入力を内蔵している点が大変ユニークだ。

 実際にブースのゲーム大会のステージでも、このMシリーズが用いられ、キャプチャした動画のストリーミング配信を担当した。単体でHDMIキャプチャできるユニットは珍しくないが、そのほとんどはリアルタイム配信まではできず、PCで行なう必要がある。しかしゲームPCとは別にもう1台大きなデスクトップをステージ上に置いて配信するのはさすがに現実的ではない。Mシリーズはこうした用途に応えられるのがポイントだと言えるだろう。

ZBOX Mは実際のゲーム大会の配信機材として使われている
クリエイター向けを謳うZBOX Eシリーズ。第9世代CoreやGeForce RTX 2070/2060の搭載が特徴だ
こちらのZBOX QX3P5000はワークステーションクラスの性能を持つとしており、Xeon EプロセッサやQuadro P5000、Optaneメモリー、デュアルLANなどが特徴
ZBOXシリーズを使えば、こうしたゲーム大会の配信スタジオもかなりスッキリとしたレイアウトが実現できる
エッジコンピューティング向けのZBOX
工業向けのミニPCも展開

 一方のビデオカード製品について、「ZOTAC GAMING GeForce GTX 1650 LowProfile」や、ブラケット部も含めて1スロット化を行なった水冷の「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Ti ArcticStorm」を展示した。

 ちなみに同社はGeForce GTX 1060でシングルファンモデルを投入してきたが、同社が評価したところGeForce GTX 1660以上では厳しく、GeForce GTX 1650でのみ投入するとしている。

LowProfile版のGeForce GTX 1650
従来のGeForce RTX 2080 Ti ArcticStorm。水冷ヘッドは1スロットだったが、肝心なブラケットが2スロット占有だった
1スロット化を果たしたGeForce RTX 2080 Ti ArcticStorm