イベントレポート

ZALMAN、手のひらサイズのRadeon RX 570搭載外付けGPUボックス

~NoctuaのNH-D15を超える冷却性を謳うハイエンドCPUクーラーも

TCX-570DA

 ZALMANは、COMPUTEX TAIPEI 2019に合わせてホテルの一室で展示を行ない、このなかで手のひらサイズを実現したThuderbolt 3接続のRadeon RX 570搭載外付けGPUボックス「TCX-570DA」を展示した。

 TCS-570DAは155×132×54.6mm(幅×奥行き×高さ)と、IntelのNUCより一回り大きい手のひらサイズにRadeon RX 570(4GB)を搭載したThunderbolt 3接続のGPUドック。

 これまで外付けGPUボックスというと、ノートPCのせっかくの省スペース性を相殺するほどの大きさのものが多かったが、本製品はMXMモジュールタイプのビデオカードを採用し、そのほかの機能を司る基板と重ねて実装することで小型化を実現している(もちろん、性能はデスクトップ向けほど高くない)。

 ディスプレイ出力としては、DisplayPort 1.4を3基、HDMI 2.0aを1基搭載。また、2基のUSB 3.1、Gigabit Ethernetも備える。電源は230WのACアダプタを利用し、接続したPCに対し45WでUSB PD給電できるなど、ドッキングステーションとしての機能も兼ねる。

 折しも、ASRockもCOMPUTEXでThin Mini-ITX規格でThunderbolt 3接続のRadeon RX 570「RX570M-ITX/TBT」を発表しているが、こちらは組み込み色が強い製品であるのに対し、TCX-570DAはよりコンシューマが使いやすい製品に仕上がっていると言えるだろう。

 気になる発売時期と価格だが、担当者によれば、まだ研究開発段階のため未定だとした。実際の登場は来年以降となりそうだ。

TCS-570DAの特徴
MXMモジュールを採用し、基板を亀の子のように重ねることで小型化を実現
インターフェイスは3基のDisplayPort 1.4、HDMI 2.0a、2基のUSB 3.1、Gigabit Ethernetを搭載

NoctuaのNH-D15を超えるハイエンドCPUクーラー

 ZALMANは、ここしばらくハイエンドCPUクーラーを手がけてこなかったが、COMPUTEXではフラグシップにあたる「CNPS20X」を発表した。140mm角ファンを2基備え、波打つ形状という特許取得済みの冷却フィンを2ブロック備えているのが特徴。

 製品に付属するファンは爪のような独特な形状となっており、RGB LEDイルミネーションも内蔵する。なお、中央のフィンは銅色になっているが、フィン自体はアルミニウム製で着色のみとのことだ。

 内部テストによると、世界トップクラスの性能を発揮するNoctuaのフラグシップクーラー「NH-D15」を超える冷却性を記録したとし、製品に対する自信を見せた。

NH-D15の性能を超えると公言するCNPS20X
特許を取得した波を打った冷却フィン
リテンションはベースの上にかぶせるタイプ

 このほか、フィンブロックを1つに減らした「CNPS17X」や、デュアルブレードつきファン搭載の「CNPS16X」、Intelの特許が切れたプッシュピン採用のロープロファイルモデル「CNPS80G」、「CNPS2XL」、デュアルブレードポンプ構造や圧力調整機能つきの簡易水冷「Reserator」シリーズ、800Wのファンレス電源、ケースの新製品なども展示した。

シングルタワーのCNPS17X
RGB LEDイルミネーションつきのCNPS16X
低価格なCNPS10X OPTIMAII
プッシュピンによる固定はIntelの特許だったが。これが切れたのでライセンスなしで使用可能になった。その第1弾がCNPS80GとCNPS2XLである
簡易水冷のReseratorシリーズ。液体をヘッドに送るほうと吸い出すほう両方にブレードを設け、流量を高めている
FPSU800は完全ファンレスなプラグイン式ATX電源。ファンはないがRGB LEDイルミネーションがついている
ZALMANのフラグシップケース「X3」。サイドパネルは換装可能だ
液浸を前提にしたアクリルケース「TWCS 500」。あくまでもコンセプトで、市販予定はなし
ZALMAN 20週年を記念したMini-ITXの側面アクリルケース。数量限定販売となる予定
そのほかのケース製品