イベントレポート

ASRock、フル水冷やMini-ITXなど、AMD X570マザーを10モデルを投入

 ASRockは、28日より開催されているCOMPUTEX TAIPEI 2019に出展し、7月に発売される第3世代Ryzenに合わせて、新チップセットであるAMD X570を搭載したマザーボード10種類を順次投入すると発表した。

 同社によるとX570チップセットはASMedia設計からAMD設計へと変わっており、新たに加わったPCI Express 4.0により、発熱量が増えているという。このため多くのマザーボードメーカーはチップセットファンを搭載しているが、ASRockも例外ではなく採用している。

 ハイエンドモデルに関しては、デュアルスタックMOSFETに代わって最新のDr.MOSを全面採用し、上位モデルでは14フェーズにおよぶ(フェーズダブラー使用)。1フェーズあたり60Aの出力が可能で、レスポンスを向上させることによりRyzenの多コアに対応するという。

 金属でPCI Expressを補強する「Steel Slot」はGEN4に進化し、4点留めから6点留めとなり、さらに堅牢性を向上。M.2 SSDをサポートするスロットはPCI Express 4.0への対応に合わせ「Hyper M.2」と名付けられた。

 一部モデルではAMDマザーボードとしては世界ではじめてThunderbolt 3への対応を果たした。Wi-Fi 6つきモデルも用意し、最大2.4Gbpsの無線LAN接続を実現。バックパネル一体型モデルに関しては、柔軟性のある素材を採用し、ケースにフィットしやすくしたという。

COMPUTEXで開かれた製品発表会で説明を行なうマザーボード部門のChris Leeジェネラル・マネージャー
X570搭載の新製品群
上位モデルでは最大14フェーズのDr.MOSを採用
留める点数が6点となったSteel Slot GEN4
PCI Express 4.0 x4対応M.2スロットはHyper M.2と名付けられている
AMDマザーボードとしては世界ではじめてThunderbolt 3に対応
Wi-Fi 6対応モデルも展開
伸縮するI/Oパネルでケースにフィットしやすいという

 新たにシリーズとして加わった「X570 AQUA」は、マザーボード全体を本格水冷で冷やすフルカバー水枕を装着済み。こちらはThunderbolt 3や10Gigabit Ethernetの搭載が特徴となっている。全世界で999枚の限定販売となっており、実際の製品には限定数を示すナンバーが刻印される。

 上位の「X570 Phantom Gaming X」はデザインを一新。14フェーズ電源の採用やWi-Fi 6の搭載などが特徴となっている。

 コストパフォーマンス追求のハイエンド「X570 Taichi」も同様に14フェーズ電源を採用。ヒートシンクにはTaichiの13番目の製品であることを示す「TAICHI XIII」がレーザーで刻印されているのが特徴。

 メインストリーム向けで耐久性を重視した「X570 Steel Legend」は、Taichiと同クラスの耐久性の部品を全面採用し、10フェーズ電源構成となっている。このほか、ARGBの採用やフレキシブルバックI/Oパネルなどが特徴。

 唯一のMini-ITXである「X570 Phantom Gaming-ITX/TB3」は、Mini-ITXながら10フェーズ電源を搭載し、Thunderbolt 3およびWi-Fi 6に対応。ちなみにCPUクーラーはIntel向けのものを装着するようになっており、CPUパッケージの高さの相違から、ネジ止めタイプのみの対応となる。

 このほか、ハイエンドだが一切光らない「X570 Creator」、メインストリームの主力モデル「X570 Extreme4」、低価格な「X570 Pro4」、「X570M Pro4」、「X570 Phantom Gaming 4」なども投入する。

X570 AQUAは初のシリーズ。フル水冷に対応するのが特徴。999枚の限定生産
ハイエンドなX570 Taichi。チップセットクーラーのデザインが特徴
Mini-ITXフォームファクタのX570 Phantom Gaming-ITX/TB3。Mini-ITXとしては破格の10フェーズを搭載するが、その代りIntel CPUクーラーを利用する
主力のX570 Steel Legendも登場
microATXフォームファクタのX570M Pro4
一切光る要素がないX570 Creator
X570 Phantom Gaming X
X570 Phantom Gaming 4