イベントレポート

AMD、12nmの第2世代Ryzenモバイルを発表

 米AMDは8日(現地時間)よりアメリカ合衆国ネバダ州ラスベガス市で開幕するCESに先立って、ノートPC向けSoCの最新製品となる第2世代Ryzenモバイルプロセッサを発表した。

 CESの会期2日目にあたる9日午前9時の基調講演に、同社CEOのリサ・スー氏が登壇する予定になっており、CESではブースも出展して製品のアピールを行なう計画だ。

性能向上し、バッテリ駆動時間も延びる第2世代Ryzenモバイル

 AMDの第2世代Ryzenモバイルプロセッサは、Zen+ベースのCPUに、VegaのGPUを組み合わせたSoCで、12nmプロセスルールで製造される製品となる。

 シリーズ名は「AMD Ryzen 3000 シリーズモバイルプロセッサ」となり、以下のSKUが用意されている。

【表1】AMD Ryzen 3000 シリーズモバイルプロセッサのSKU構成
製品名コア/スレッド数TDPブースト/ベース周波数GPUGPUコアGPU最高周波数L2+L3キャッシュ
AMD Ryzen 7 3750H4C/8T35W4.0/2.3GHzVega101,400MHz6MB
AMD Ryzen 7 3700U4C/8T15W4.0/2.3GHzVega101,400MHz6MB
AMD Ryzen 5 3550H4C/8T35W3.7/2.1GHzVega81,200MHz6MB
AMD Ryzen 5 3500U4C/8T15W3.7/2.1GHzVega81,200MHz6MB
AMD Ryzen 3 3300U4C/4T15W3.5/2.1GHzVega61,200MHz6MB
AMD Ryzen 3 3200U2C/4T15W3.5/2.6GHzVega31,200MHz5MB
AMD Athlon 300U2C/4T15W3.3/2.4GHzVega31,000MHz5MB

 TDPは15Wと35Wの2種類があり、前者は一般的なノートPC向け、後者はゲーミングノートPC向けとなる。第2世代ではAthlon 300Uという低価格なSKUが用意されており、コストパフォーマンスが重視されるノートPCなどへの採用が見込まれている。

 AMDはその性能に関して、Ryzen 7 3700Uはメディア編集性能でIntelのCore i7-8550Uと比較して29%速く、Ryzen 5 3500UはWebサイトの読み込みでCore i5-8250Uと比較して14%高速だと説明している。

 バッテリ駆動時間に関しては第1世代のRyzen 7 2700Uが6.9時間だったビデオ再生が、Ryzen 7 3700Uは10時間と40%近く長くなっている。

 第2世代Ryzenモバイルを搭載したノートPCは第1四半期中に出荷が開始される予定で、Acer、ASUS、Dell、HP、Huawei, Lenovo、Samsungから搭載製品が今年中に登場する見通しだ。

Chromebook向けのAMD A6-9220C、AMD A4-9120C

 また、AMDはChromebook向けの第7世代AMD Aシリーズ・プロセッサとしてAMD A6-9220C、AMD A4-9120Cを発表した。すでにHPがHP Chromebook 14(別記事[https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/1160920.html])を、AcerがAcer Chromebook 315を発表している。

【表2】AMD A6-9220C、AMD A4-9120Cのスペック
製品名コア/スレッド数TDPブースト/ベース周波数GPUGPUコアGPU最高周波数L2+L3キャッシュ
AMD A6-9220C2C/2T6W2.7/1.8GHzR5 Series3/192(GCN1.2)720MHz1MB
AMD A4-9120C2C/2T6W2.4/1.6GHzR4 Series3/192(GCN 1.2)600MHz1MB