イベントレポート
Synology、802.11acメッシュWi-Fiルーター「MR2200AC」を展示
~RT2600ACとの組み合わせでも利用可能
2018年6月12日 06:00
802.11ac準拠のメッシュWi-Fiルーター「MR2200AC」
MR2200ACは、Synology初となるメッシュWi-Fi対応ルーターだ。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠で、2.4GHz帯域が1系統、5GHz帯域が2系統のトライバンド対応となっている。
メッシュネットワークは、最大10台までのMR2200ACを利用して構築できるとともに、昨年(2017年)発売された802.11acルーター「RT2600AC」と組み合わせて、RT2600ACを親機としメッシュネットワークを構築することも可能という。
そして、MR2200ACの最大の特徴となるのが、独自OS「SRM (Synology Router Manager)」による圧倒的な高機能を実現している点だ。わかりやすいUIで細かな設定ができるのはもちろん、スマートフォンでも設定や接続状態を簡単に確認できる。
ユーザーごとにアクセス制御を設定できる「Safe Access」機能の搭載も大きな特徴の1つだ。
機能的には一般的なWi-Fiルーターにも用意されているペアレンタルコントロール機能に近いが、登録ユーザーごとに細かな設定が行なえるとともに、それぞれのアクセス状況もチェックできる点が大きな違いだ。これによって、複数の子供がいても、それぞれに異なるアクセスコントロールが行なえる。
ゲストWi-Fiアクセス機能では、公衆無線LANサービスのようなログイン画面を表示できるようになるという。このため、個人利用だけでなく、店舗などでフリーWi-Fiを提供したい場合でも重宝しそうだ。
これらの機能は、SRMの次期バージョンとなる「SRM 1.2」で提供される予定で、MR2200ACでは、発売時よりSRM 1.2を搭載することになる。RT2600ACなどの既存Wi-Fiルーターにも、SRM 1.2が順次提供される予定だ。
メッシュWi-Fi対応ルーター以外には、法人向けやハイエンドユーザー向けなどのNAS製品が多数展示されていた。ここでは、個人ユーザーもターゲットとなっているNAS製品新モデルを2製品紹介する。
DS619slim
DS619slimは、2.5インチホットスワップペイを6基搭載するスリムタイプのNAS新モデルだ。3.5インチドライブ対応製品よりもコンパクトとなっており、6ベイモデルながら、場所を取らず設置できる。
対応ドライブは2.5インチHDDまたは2.5インチSSDで、SSDを利用したオールフラッシュストレージも容易に構築できる。CPUはCeleron J3355を採用し、メモリはDDR3Lを標準2GB、最大8GB搭載。LANポートは2系統用意され、いずれもGigabit Ethernet対応となる。
DS1019+
DS1019+は、3.5インチホットスワップベイを5基搭載するNAS新モデル。単体で3.5インチHDDを5台搭載でき、外付け拡張ユニットの利用で最大10台まで利用できる。底面にはM.2スロットが2スロット用意され、M.2 SSDを装着してキャッシュとして利用できるようになっている。
このほか、4Kビデオのトランスコーディング機能も用意され、ビデオストリーミングサーバーとしても活用できる。CPUはCeleron J3455を採用し、メモリはDDR3Lを標準4GB、最大8GB搭載。LANポートは2系統用意され、いずれもGigabit Ethernet対応。
ところで、現在Synologyは、Amazon Alexa用スキル「Audio Station skill」を提供しており、Alexa対応スマートスピーカーから、音声コマンドでSynology製NASに保存している音楽ファイルの再生が行なえる。現在はまだ英語版のみだが、日本語対応も予定しているとのことで、早期の提供を期待したい。