イベントレポート

Synology、802.11acメッシュWi-Fiルーター「MR2200AC」を展示

~RT2600ACとの組み合わせでも利用可能

Synology初のメッシュWi-Fiルーター「MR2200AC」

 Synologyは、COMPUTEX TAIPEI 2018開催に合わせて、台北市内のデパート内に独自ブースを構え、最新製品を展示した。

 本稿では、それらの中から特徴的な製品を紹介する。

802.11ac準拠のメッシュWi-Fiルーター「MR2200AC」

 MR2200ACは、Synology初となるメッシュWi-Fi対応ルーターだ。無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠で、2.4GHz帯域が1系統、5GHz帯域が2系統のトライバンド対応となっている。

 メッシュネットワークは、最大10台までのMR2200ACを利用して構築できるとともに、昨年(2017年)発売された802.11acルーター「RT2600AC」と組み合わせて、RT2600ACを親機としメッシュネットワークを構築することも可能という。

 そして、MR2200ACの最大の特徴となるのが、独自OS「SRM (Synology Router Manager)」による圧倒的な高機能を実現している点だ。わかりやすいUIで細かな設定ができるのはもちろん、スマートフォンでも設定や接続状態を簡単に確認できる。

 ユーザーごとにアクセス制御を設定できる「Safe Access」機能の搭載も大きな特徴の1つだ。

 機能的には一般的なWi-Fiルーターにも用意されているペアレンタルコントロール機能に近いが、登録ユーザーごとに細かな設定が行なえるとともに、それぞれのアクセス状況もチェックできる点が大きな違いだ。これによって、複数の子供がいても、それぞれに異なるアクセスコントロールが行なえる。

 ゲストWi-Fiアクセス機能では、公衆無線LANサービスのようなログイン画面を表示できるようになるという。このため、個人利用だけでなく、店舗などでフリーWi-Fiを提供したい場合でも重宝しそうだ。

 これらの機能は、SRMの次期バージョンとなる「SRM 1.2」で提供される予定で、MR2200ACでは、発売時よりSRM 1.2を搭載することになる。RT2600ACなどの既存Wi-Fiルーターにも、SRM 1.2が順次提供される予定だ。

背面。縦置きでの利用が基本だ
背面にはWANポート×1とLANポート×1を用意。いずれもギガビットイーサネット対応。USB 3.0ポートも用意され、ストレージデバイスを接続できる
独自OS「SRM 1.2」を搭載
グラフィカルでわかりやすいUIで細かな設定が行なえるのはもちろん、接続状態も簡単に確認できる
スマートフォンからも接続状態をチェック可能
登録したユーザーごとに有害サイトへのアクセスブロックやアクセス時間を細かく設定できる
ユーザーごとにアクセス状況を細かくチェックできる。また1日のトータルのアクセス時間を制限するといった設定も可能だ
ゲストWi-Fiアクセス機能では、アクセス時にログイン画面を表示することも可能だ

 メッシュWi-Fi対応ルーター以外には、法人向けやハイエンドユーザー向けなどのNAS製品が多数展示されていた。ここでは、個人ユーザーもターゲットとなっているNAS製品新モデルを2製品紹介する。

DS619slim

2.5インチドライブを最大6台利用できる「DS619slim」

 DS619slimは、2.5インチホットスワップペイを6基搭載するスリムタイプのNAS新モデルだ。3.5インチドライブ対応製品よりもコンパクトとなっており、6ベイモデルながら、場所を取らず設置できる。

 対応ドライブは2.5インチHDDまたは2.5インチSSDで、SSDを利用したオールフラッシュストレージも容易に構築できる。CPUはCeleron J3355を採用し、メモリはDDR3Lを標準2GB、最大8GB搭載。LANポートは2系統用意され、いずれもGigabit Ethernet対応となる。

2.5インチHDDやSSDを装着し利用可能
本体正面
側面
背面。ギガビットイーサネットポートは2ポート用意

DS1019+

3.5インチHDDを5台搭載できる「DS1019+」

 DS1019+は、3.5インチホットスワップベイを5基搭載するNAS新モデル。単体で3.5インチHDDを5台搭載でき、外付け拡張ユニットの利用で最大10台まで利用できる。底面にはM.2スロットが2スロット用意され、M.2 SSDを装着してキャッシュとして利用できるようになっている。

 このほか、4Kビデオのトランスコーディング機能も用意され、ビデオストリーミングサーバーとしても活用できる。CPUはCeleron J3455を採用し、メモリはDDR3Lを標準4GB、最大8GB搭載。LANポートは2系統用意され、いずれもGigabit Ethernet対応。

正面
背面
底面
底面にはM.2スロットを2スロット用意し、M.2 SSDをキャッシュとして利用できる

 ところで、現在Synologyは、Amazon Alexa用スキル「Audio Station skill」を提供しており、Alexa対応スマートスピーカーから、音声コマンドでSynology製NASに保存している音楽ファイルの再生が行なえる。現在はまだ英語版のみだが、日本語対応も予定しているとのことで、早期の提供を期待したい。

Amazon Alexa用スキル「Audio Station skill」の日本語対応を行なう予定