イベントレポート

ASRock、Radeonを8枚搭載したマイニング専用PCを年内に日本投入

ケース、マザーボード、CPU、メモリ、SSD、ビデオカードがセットになったマイニング専用PC

 ASRockは、COMPUTEX TAIPEI 2018にブースを出展し、Radeon RX 580ビデオカードを8枚搭載したマイニング専用PCを展示した。マーケティング担当のChris Lee氏の説明によれば、本製品は2018年下期の日本市場における主力製品になるとのことで、完成システムとして市場に投入する意向を示した。

 本製品は2,000Wの大容量電源と、Celeron J3455を搭載した専用マザーボード、そして8枚のRadeon RX 580ビデオカードを組み込んだ完成品PC。ユーザーは購入してから電源をコンセントに挿し、好みのOSを入れるだけでマイニングをはじめられるのが特徴だ。

1GPUのハッシュレートはおおむね31.18前後

 この専用フォームファクタのマザーボードは「J3455 PRO BTC+」と呼ばれ、単品でも販売される。クアッドコアのCeleron J3455をオンボードで搭載し、DDR3のSO-DIMMに対応。PCI Expressのブリッジチップと、8基のPCI Express x16形状のスロット(接続はx1)を備え、長い基板設計により、延長ケーブルなどを介さずに2スロット占有型ビデオカードを搭載できる。

 また、PCI ExpressはUSB 3.0ポート形状でも3基提供され、さらにビデオカードを3基追加できるようになっている。ビデオカードへの電源供給を安定化させるために、2基のビデオカードにはPCI Express用6ピン用コネクタを1つ、6基のビデオカードにはそれぞれペリフェラル用4ピンコネクタを接続して使うようになっている。

 搭載されるビデオカードは、すでにゲーミング向けに投入されている「Phantom Gaming」シリーズのマイニング版(Phantom Gaming M2 Radeon RX 580 8G)。製品名のなかにある“M”がマイニング向けを示すとしており、BIOSをチューニングし、ハッシュ生成レートを最大化しつつ、消費電力を削減しているとのことだった。

搭載されるマザーボードはJ3455 PRO BTC+
ビデオカードはPhantom Gamingシリーズだが、“M”がついたマイニング向けとなっている。なお、“2”は2基のファンを示すとのこと

 SSDも標準で搭載している。加えて、2,000Wの電源を1基搭載しているが、平均消費電力は1,300W前後に抑えているという。2,000Wの電源は、日本国内の100Vコンセントでは使えないため、投入するにあたって、日本国内の電源に適応するようカスタマイズする可能性があるとしている。

 このほか、マイニング向けに「X370 PRO BTC+」と呼ばれる、AMD向けのマザーボードも投入する。こちらは8基のPCI Express x16形状のスロット(同じく実際はx1接続)に加え、6基のUSB 3.0ポート形状のPCI Express x1レーンを備え、延長ケーブルでビデオカードを6基追加できる。また、Radeon RX 570を搭載した下位モデルも投入するという。

AMD Ryzenでマイニングする用のX370 PRO BTC+
下位のPhantom Gaming M2 Radeon RX570 8G