イベントレポート
Intel、米Sprintと5G PCで協業。5G搭載PCはAcer、ASUSからも発売
2018年6月5日 15:30
Intelは、COMPUTEX TAIPEI全体の基調講演に相当するe21FORUMに登壇。Intel 上席副社長 兼 クライアントコンピューティング事業本部 事業本部長 グレゴリー・ブライアント氏は、同社がここ数年力を入れて開発している5G(第5世代移動通信システム)に関するアップデートを行なった。
米国の通信キャリアSprintと5G搭載PCの普及で協業、AcerとASUSもXMM8060搭載PCを提供へ
Intelは近年5Gのソリューション開発に力を入れており、昨年(2017年)の秋にはXMM8000シリーズという名称の5Gモデムを、2019年に投入すると明らかにしている。
そして、今年(2018年)2月の末に行なわれたMWCでは、そのXMM8000シリーズの最初の製品となるXMM8060を搭載したPCが、Lenovo、HP、DellそしてMicrosoftの4社から2019年後半以降に提供される予定であることを明らかにした(別記事:2019年後半にDell、HP、Lenovoが5Gに対応したモバイルPCを投入参照)。
Intelは今回の基調講演で、ソフトバンクグループ株式会社の傘下で、アメリカで第4位の通信会社Sprintと提携したことを明らかにした。両社は2019年の後半に予定されているXMM8000シリーズの商用提供に向かって、5Gに対応したPCの立ち上げで協業していく。
なお、Sprintはすでにアメリカで3位の通信会社T-Mobileと合併することになっており、この協業はその合併会社に引き継がれるものと見られる。Sprintは近年PCの通信に力を入れていて、昨年の12月には、ArmベースのACPC(Always Connected PCs)の普及でQualcommと協業することを明らかにしていた。今回のIntelとの協業はそうした路線の延長線上にあるものと見られる。
また、Intelは2月に発表したLenovo、HP、Dell、Microsoftの4社に加えて、台湾の大手OEMメーカーであるAcerとASUSも、2019年後半以降にXMM8060を搭載した5G対応PCを提供する計画であることを明らかにした。
5Gでは、通信速度が速くなり、回線の利用効率が高まる。そのため、PCのように大容量のデータをやりとりするデバイス向けに通信キャリアから注目されており、ますますPCにもセルラーモデムを搭載する流れが加速していくことになりそうだ。