イベントレポート
Samsung、スマホをPC的に使える新ドッキングステーション
~対応解像度を増やし、価格は引き下げ
2018年2月26日 02:15
Samsung Electronicsは、2月25日~3月1日(現地時間)の予定でスペイン王国カタロニア州バルセロナ市にあるFira Gran Viaにおいて開催されるMobile World Congressに先だって24日(同)から記者会見を開催し、Galaxyシリーズ用のドッキングステーション「DeX Station」の後継製品となる「DeX Pad」を発表した。
DeX Stationの廉価版となるDeX Padだが、可搬性と利便性は向上
DeX Stationには、USBやHDMI、Ethernetが用意されており、スマートフォンにキーボード、マウス、外付けディスプレイなどを接続可能になっている。これにより、Galaxy S8/S8+/Note8などを、まるでWindows PCを使っているかのような環境で利用できる。MicrosoftがWindowsスマートフォンで実現していた、「Continuum」に近い機能だ。日本でも通販限定だが、試験販売が2017年の秋から行なわれている。
Window版に比べ制限もあるが、AndroidにもMicrosoft Office、Adobe Creative Cloudのモバイルアプリケーションが用意されており、生産的用途にも活用できる。Citrix、VMWare、AmazonなどのVDI(リモートデスクトップ)を使えば、クラウド上で動作しているWindows VM環境に接続して利用することも可能だ。
ただ、同製品にはいくつかの課題が指摘されていた。本体をドックに挿すというかたちになっているのだが、溝の大きさが十分ではないため、ケースに入れたままだと挿しにくい(場合によっては入らない)、入った場合でもS8やNote8では下側にあるイヤフォン端子が使えなくなってしまう。また、解像度がフルHDのみの対応となっていた。
一方、新製品のDeX Padでは、構造を簡素化して基板などをスマートフォンの下部に来るパッド部分に収納し、本体はパッドの上に用意されているUSB Type-C端子で接続するかたちとした。これにより、ケースに入れたまま利用でき、イヤフォン端子も問題ない。そして、解像度はHD+、フルHD、WQHDの3つの解像度から選択可能とした。
従来のDeX Stationでは用意されているEthernetは省略されているが、Wi-Fiがあるので大きな問題ではないだろう。
ハードウェアを簡素化したことで、グローバルでの市場想定価格はDeX Station(159ドル)に比べて下げられており、109.99ドル(1ドル=107円換算で約11,769円)となっている。
【表1】 | DeX Padのスペック |
---|---|
対応製品 | Galaxy S9/S9+/Note8/S8/S8+(OSはAndroid 8以降) |
接続インターフェイス | USB Type-C |
HDMI | HDMI 2.0(HD+/フルHD/WQHD) |
USB | USB 2.0×2 |
消費電力 | 最大25W(12V/2.1A) |
付属品 | HDMIケーブル/充電アダプタ/USB Type-Cケーブル/QSG |
Samsungの日本法人となるサムスン電子ジャパン株式会社によれば、DeX Padの日本市場での展開や価格に関しては現時点では未定とのことだ。