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Samsung「Galaxy S8/S8+」実機レポート

~デスクトップPC的に使うドッキングステーションも発表

Galaxy S8(左)およびGalaxy S8+(右)

 既報のとおり(Samsung、超狭額縁筐体に18.5:9の曲面ディスプレイ搭載の「Galaxy S8/S8+」)、Samsung Electronicsはニューヨークでイベントを開催し、最新フラッグシップスマートフォン「Galaxy S8」および「Galaxy S8+」を発表した。本稿では、Galaxy S8およびGalaxy S8+の実機写真とともに、判明した詳細なスペックをお伝えする。また、同時に発表された「Gear 360」新モデルや、Galaxy S8対応周辺機器についても紹介する。

Galaxy S8、Galaxy S8+

 まず、Galaxy S8とGalaxy S8+の詳細スペックを紹介する。詳しくは下にまとめたとおりだが、本体サイズはS8が68.1×148.9×8.0mm(幅×奥行き×高さ)、S8+が73.4×159.5×8.1mm(同)となっている。5.5型ディスプレイ搭載の従来モデル「Galaxy S7 edge」(73.4×159.5×8.1mm(同))と比べると、S8では幅、奥行きともに小さくなっている。実際に手にすると、横幅の狭さもあって、ディスプレイサイズより小さく感じる。同様にS8+も、ディスプレイサイズを考えると非常にコンパクトにまとまっている。ディスプレイの表示解像度は、どちらも2,960×1,440ドットだ。

Galaxy S7 edge(中央)との比較。どちらもディスプレイサイズを考えると非常にコンパクトに感じる
ディスプレイ側面の曲面は、S7 edgeよりもかなり鋭角となっている
エッジスクリーンの機能や利便性は、S7 edgeとほぼ同等
正面から見ると、ほとんどが表示部分といった雰囲気で、まるでディスプレイのみを手にしているような印象

 2つのアプリを同時に表示して利用できる、デュアルスクリーン機能としては、Web画面などの一部を切り取り、その部分だけを抜き出して常時表示する機能も用意される。株価情報や海外旅行時の時差情報など、好きな場所を切り取って画面上部などに常時表示。内容もリアルタイムに更新されるため、かなり便利に活用できそうだ。

デュアルスクリーン機能の新機能として、Webページなどの一部を切り取って常時表示する機能が追加された
このように、指定した部分のみが常に表示される

 認証機能としては、指紋認証と虹彩認証、そして前面カメラを利用した顔認証機能も備える。顔認証機能では、顔の輪郭や凹凸などを判断して認証するため、写真などを使ったなりすましは不可能となっている。なお、虹彩認証と顔認証は排他利用となる。

認証機能は、指紋認証、虹彩認証、顔認証に対応
本体上部左に虹彩認証用センサーを搭載

 音声認識による操作や、各種レコメンドなどを表示するAI機能「Bixby」は、左側面のBixbyボタンを押すことで起動する。表示言語を日本語に設定したところ、情報の表示は日本語となった。ただし、音声認識については現時点で日本語に対応しておらず、対応時期は未定とのこと。

本体左側面には、ボリュームボタンとともにBixbyボタンを備える(写真では右のボタン)
Bixbyボタンを押すと、Bixbyメニューが表示され、ユーザーの日常的な使い方に合った様々な情報を表示
ランドマークなどの写真を撮影し、関連情報を表示する機能も用意
【Galaxy S8/S8+の主なスペック】
Galaxy S8Galaxy S8+
SoCExynos 8895(2.3GHz 4コア+1.7GHz 4コア)/Snapdragon 835(2.35GHz 4コア+1.9GHz 4コア)
メモリ4GB(LPDDR4)
内蔵ストレージ64GB(UFS 2.1)
ディスプレイ5.8型Supuer AMOLED2,960×1,440ドット6.2型Supuer AMOLED 2,960×1,440ドット
背面カメラ1,200万画素デュアルピクセルセンサー、F1.7レンズ、光学手ブレ補正
前面カメラ800万画素、F1.7レンズ、オートフォーカス対応
LTECat.16(下り最大1Gbps)
認証機能指紋認証、虹彩認証、顔認証
バッテリ容量3,000mAh3,500mAh
ワイヤレス充電WPC Airfuel(Qi)
microSD最大256GB
防水防塵IP68準拠
USBUSB Type-C
OSAndroid 7.0
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)68.1×148.9×8.0mm73.4×159.5×8.1mm
重量155g173g

 なお、Galaxy S8およびGalaxy S8+の発売日は2017年4月21日と発表された。ただし、日本での発売については言及がなく、現時点では日本での発売については未定だ。

Galaxy S8
下部側面。USBポートにはUSB Type-Cを採用
左側面。ボリュームボタンとBixbyボタンを配置
上部側面。SIM/microSDカード装着用トレイはこちらに配置
右側面。電源ボタンはこちらに用意
裏面
裏面上部にはメインカメラと指紋認証センサーを搭載
ディスプレイ上部にはフロントカメラと虹彩認証用センサーを搭載
ディスプレイ下部の物理ホームボタンは廃止され、ソフトウェアキーとなった
Galaxy S8+
下部側面。USB Type-Cの採用や、側面ボタン類の配置、種類はS8と同じだ
左側面
上部側面
右側面
裏面
こちらも裏面にメインカメラと指紋認証センサーを配置
ディスプレイ上部にはフロントカメラと虹彩認証用センサーを搭載

Samsung DeX

 Galaxy S8/S8+用の周辺機器として、「Samsung DeX」も発表された。S8/S8+を装着するドッキングステーションで、外部ディスプレイやキーボード、マウスなどを接続することで、デスクトップPC相当として利用できるようになる。

 ドッキングステーションは、USB 2.0×2ポート、有線LAN、HDMI出力、給電にも利用するUSB Type-Cコネクタなどを備える。本体上部にS8/S8+を装着すると、自動的にSamsung DeX機能が起動し、HDMIに接続した外部ディスプレイにデスクトップモードのSamsung DeXが表示され、Samsung DeX対応の各種アプリが利用可能となる。

 対応アプリとしては、Microsoft OfficeやAdobe Acrobat Reader mobile、Adobe Lightroom Mobileなどを用意し、Office文書の作成や編集、画像処理なども行なえる。操作にはUSBまたはBluetooth接続のキーボード、マウスが利用でき、デモではマルチウインドウでファイルのドラッグアンドドロップなどを行なっていた。発売時期は、S8/S8+と同じ2017年4月21日を予定しており、米国での価格は標準ACアダプタ付属で149ドル、急速充電対応ACアダプタ付属で159ドル。

Samsung DeX
S8/S8+を装着することで、デスクトップPCに近い使い方が可能となる
S8/S8+はこのように装着
背面に空冷ファンを内蔵し、S8/S8+を冷却しながら安定した利用を可能としている
背面にはUSB 2.0×2、有線LANなどのポートを用意
HDMI出力や、ACアダプタを接続するUSB Type-Cポートも備える
上部は蓋を閉じてコンパクトに収納可能
各種Samsung DeX対応アプリが利用できる
アプリウィンドウはサイズを自由に変更可能。また、複数ウィンドウの同時表示も可能。デスクトップの表示解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)
Microsoft Officeも利用可能で、Office文書の作成や編集が可能
Samsung DeXにGalaxy S8+を装着しデスクトップが表示される様子
新型のGear 360、「SM-R210」。ボディ形状が大きく変更され、小型軽量となった
左側面。きのこのような形が特徴的
背面
右側面
正面と背面に約150万画素のカメラを搭載し、360度全天周撮影が可能
右側面に電源ボタンとメニューボタンを配置。操作性は従来モデルとほぼ同じ
正面下部にシャッターボタンを用意。静止画はシャッターボタンを押すと即撮影されるようになった
microSDカードスロットはトレイ式。最大256GBまで対応
上部。カメラの距離が縮まり、スティッチ性能を向上
専用アプリから撮影やスティッチ、360度動画のライブ配信などのコントロールが可能