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FijiのデュアルGPUカード「Radeon Pro Duo」が国内登場
~SP数8,192基/HBM 8GBを搭載
(2016/4/26 22:00)
AMDは26日、HBMメモリをオンダイしたハイエンドGPU「Fiji」をデュアル実装するビデオカード「Radeon Pro Duo」を国内でリリースした。
日本ではカードの単体売りはされず、ショップブランドPCなどに組み込まれたシステムとセットでの販売となる。Radeon Pro Duo搭載PCに関しては、別記事で紹介しているツクモが取り扱いを発表している。
Stream Processor数は8,192基で、GPUクロックが1,000MHz、メモリはHBMでバス幅は4,096bit×2。メモリクロックは500MHz(転送レート1Gbps)、容量は8GB(4GB×2)となり、Stream Processorの数から実質R9 Fury Xがベースと読み取ることができ、これを2基搭載した格好。処理能力は16TFLOPSに達する。
GPU名 | Radeon Pro Duo | R9 Fury X | GeForce GTX TITAN X |
---|---|---|---|
GPUクロック(最大) | 1,000MHz | 1,050MHz | 1,000MHz |
Stream Processor | 8,192基 | 4,096基 | 3,072基 |
テクスチャユニット | 512基 | 256基 | 192基 |
ROP | 128基 | 64基 | 96基 |
メモリ容量 | 8GB(HBM) | 4GB(HBM) | 12GB(GDDR5) |
メモリクロック(データレート) | 500MHz(1GHz相当) | 500MHz(1GHz相当) | 7GHz |
メモリインターフェイス | 4,096bit×2 | 4,096bit | 384bit |
製造プロセス | 28nm | 28nm | 28nm |
Typical Board Power | 350W | 275W | 250W(TDP) |
PCI Express補助電源 | 8ピン×3 | 8ピン×2 | 8ピン+6ピン |
PCI Express補助電源は8ピンが3個と多く、TBP(Typical Board Power)は350Wと高い。クーラーはRadeon R9 Fury Xと同じく、簡易水冷クーラーを採用。各GPUにウォーターブロックを配置し、120mm角ファンが1基搭載されたラジエータへと接続される。製品の内部写真ではCooler Masterのロゴが描かれているため、Cooler Master製の簡易水冷クーラーが使われている模様。ファンはNidec製のようだ。
本製品はAMDのVR(仮想現実)用ソフトウェア開発キット「LiquidVR」対応のGPUという面もあり、VR開発者の利用を想定している。ヘッドマウントディスプレイにのみVR出力を行ない、PC側ディスプレイはデスクトップ状態のままに保てる「Direct-to-Display」、描画遅延やカクツキを最小限に抑える「Asynchronous Shaders」、左目と右目のそれぞれにGPUを割り当てて描画する「Affinity Multi-GPU」、ヘッドトラッキングを最適化する「Latest Data Latch」などがサポートされている。また、レンダリング用プラグインの「FireRender」にも対応する。
資料によれば性能面では、GeForce GTX Titan Xよりも1.5倍速く、デュアルGPUのRadeon R9 X2よりも1.3倍高速と謳う。