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デル、宮崎カスタマーセンターの10周年記念式典を開催

~「デルモデルを定着させた組織」と平手社長

 11月17日、デル宮崎カスタマーセンターは、2005年11月17日に開設されてからちょうど10年を迎えた。12月2日には、宮崎県宮崎市のフェニックス・シーガイア・リソード シェラトン・グランデ・オーシャンリゾートにおいて、デル宮崎カスタマーセンター10周年記念パーティーが開催され、デル株式会社の平手智行社長や松本光吉副社長、デル宮崎カスタマーセンターの金子知生センター長をはじめ、同センター社員を含むデル関係者のほか、宮崎県の河野俊嗣知事、宮崎市の戸敷正市長などが参加。約520人が参加する盛大な式典となった。

(左から)戸敷市長、平手社長、河野知事

 デル宮崎カスタマーセンターは、現在、法人向けおよび個人向けPCのプロサポートプラスなどのサポート拠点であるほか、サーバー製品およびEqualLogicのストレージといったエンタープライズ製品や、ソフトウェア製品のサポートも担当。さらに、電話やWebを活用したサーバーおよびPC製品の営業活動も担当する。

 当初は40人弱でスタートした同センターは、現在、約500人体制へと拡大。すべてがデルの正社員であることが特徴だ。「正社員であるからこそ、オペレーター全員が責任を持って、質の高いサポートを提供できる」(デル・平手社長)とする。

 社員の約6割が宮崎県の出身者であり、また全体の8割が九州出身者だという。デルに入社した新卒社員全員が、3年間に渡り、宮崎カスタマーセンターで教育および営業/サポートの実践を行なった後に、川崎本社などに配属されることになり、新入社員の教育、育成の役割も担っている。

 デルの平手社長は挨拶で、「デル宮崎カスタマーセンターは、お客様に、製品を適切に使っていただくための主力部隊であり、必要な構成によって製品をお届けする、デルモデルを定着させた組織でもある。デルの成長を支えたのは宮崎カスタマーセンターである」と前置きし、「今日は、がんばってきた自分自身を誉めてあげるセレブレイト、周りの仲間を賞賛するコングラチュレート、そして、この10年の節目に、改めて次の目標に向けてがんばるためのコミットメントの3つのCを大事にしてほしい」と語った。

 来賓として参加した宮崎県の河野俊嗣知事は、「以前、オフィスにお邪魔したときは、ハロウィンパーティーの真最中で、社員全員が仮装していたことに驚いたが、今日は普通の格好をしている」と会場の笑いを誘った後、「デルは業界でもトップクラスの顧客満足度を実現している。デル宮崎カスタマーセンターは、500人の正社員を雇用しており、さらに女性が働きやすい環境を実現している。2015年2月には宮崎県男女共同参画功労賞を授与した。また、障害者の雇用にも積極的に取り組んでいる。地域貢献についてもさまざまな感謝の思いがある。宮崎県におけるモデル的な事業所展開をしている企業である。デルが進出して以降、さまざまなIT企業が宮崎市内に集積しはじめた。デルが進出しているのならば、うちも進出したいという呼び水になっている。振り返れば、2005年は、宮崎にとって、IT産業の集積元年だったのではないか。これからも宮崎を盛り上げてほしい」などと述べた。

 自らもデルのPCを使っているという宮崎市の戸敷正市長は、「宮崎市へのさまざまな支援、500人の正社員の雇用という点で感謝している。宮崎市内の中心部に勤務しながら、若い女性やイクメンが、子育てをしたいという環境の実現にも貢献している。宮崎市では、今後10年間で、市内の中心部において、IT産業だけで3,000人の雇用を生み出したいと考えている。宮崎市をIT集積拠点として全国に訴求し、それとともに宮崎市も発展していきたい。宮崎市も1市4町が合併し、新たな市として踏み出してから10年。その発展の中心にデルがいる」などとした。また、戸敷正市長は、ふるさと納税の返礼品として、来年4月から、デルのPCの提供を開始することを検討し始めていることを明らかにした。

鏡開きのためにたる酒を用意。参加者に振る舞われた
この日のためにオリジナルの升が用意された
会場には地元宮崎の焼酎が並んだ
挨拶したデルの平手智行社長
宮崎県の河野俊嗣知事
宮崎市の戸敷正市長

 さらに、乾杯の音頭をとったインテル株式会社の宗像義恵副社長は、「かつて、宮崎カスタマーセンターの現場を見て、その空気感や、働いている姿勢に感銘を受けた。すぐに、インテルの新入社員教育を一緒にやらせてほしいと申し入れた。それから5年が経過しているが、インテルの新入社員教育をしている会社はデルしかいない。インテルも、デルもコーポレートカラーはブルー。サクセスブルーである。次の10年、20年に向けて、一緒に発展したい」と語った。

 また、特別ゲストとして陸奥親方(元大関・霧島)が、陸奥部屋の4人の力士とともに登場。デルをテーマにしたオリジナルの相撲甚句を披露した。

 また平手社長は、本誌の取材に対して、「宮崎カスタマーセンターは、デルのサポート体制において要の役割を担う拠点。今後も、宮崎カスタマーセンターが持つ強みをさらに伸ばすことで、次の10年に繋げてもらいたいと考えている。サポート拠点はコストセンターではあるが、お客様からのコールを待つのではなく、プロフィットセンターの活動のように、こちらから提案していくといったプロアクティブな活動に踏み出すことに期待したい。お客様が困っていることは何かといったことを知り、個々のお客様にフォーカスした動きを取ることも必要。箱売りの企業から、解決策を提案する、コトを売る企業へとデルが進化するなかで、宮崎カスタマーセンターの役割はますます重要になってくるだろう」と語った。

 また、宮崎への拠点開設前からプロジェクトに参加していた金子センター長は、「10年目を迎えたことはとても感慨深い」とコメント。「10年間の間に、多くの社員が育ち、エンタープライズ製品のサポートなど、高度な仕事まで担当できるようになっている。宮崎カスタマーセンターが、100年企業になるようにこれからも努力をしていきたい」などと語った。

乾杯の音頭を取るインテルの宗像義恵副社長
特別ゲストとして挨拶した陸奥親方
鏡割りの様子
若手力士からたる酒が振る舞われた
オリジナルの相撲甚句が披露された
参加したデルの平手社長(左)と、金子センター長(右)

(大河原 克行)