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ECS、世界最小のBay Trail-M搭載デスクトップを国内投入
~eMMC 32GB内蔵で実売18,000円、USBモバイルバッテリ駆動
(2014/3/25 17:19)
日本エリートグループ株式会社は、世界最小を謳うBay Trail-M搭載デスクトップ「LIVA」を4月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は18,000円前後(税込み)の見込み。
本体サイズが118×70×56mm(幅×奥行き×高さ)、重量がわずか190gと超小型軽量でありながら、フルWindowsが動作するデスクトップPC。同社は世界最小を謳っている。SoCにはIntelのBay Trail-Mを採用し、コストパフォーマンスを追求した。
また、2GBのDDR3Lメモリと32GBのeMMCをオンボードで搭載するのも特徴。Intelの実売16,000円前後のNUC「DN2820FYKH」は別途メモリとストレージ、無線LANカードを用意しなければならないが、本製品はそれらがすべて用意されているため、OSをインストールするだけでPCとして完成する。
SoCはBay Trail-M搭載とされているが、これは生産時期のロットによって異なるためで、実際に搭載されるSKUは、生産時点で同価格において最もクロックが高いモデルを採用予定としている。また、eMMCの容量も今後順次増加させる予定としている。
基板は10層構成。ヒートシンクのみで放熱しファンレス機構を採用することで、ノイズレスのPC環境を構築できる。採用eMMCは市場で最速のモデルを採用しているという。
パッケージはマザーボード、ケース、ACアダプタ、M.2対応IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN+Bluetooth 4.0コンボカード、無線LANアンテナ、組み立てマニュアルを同梱。手慣れた自作ユーザーであればわずか40秒で組み立てられるという。
ACアダプタはMicro USBタイプを採用するのも特徴。付属品は5V/3A出力だが、2.1A程度の出力が可能なUSBモバイルバッテリと対応ケーブルさえあれば、バッテリによる駆動にも対応できる。
バックパネルインターフェイスは、USB 3.0、USB 2.0、Gigabit Ethernet、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン。HDMIとミニD-Sub15ピンによるデュアルディスプレイ出力もサポートする。
対応OSはWindows 8.1(64bit)で、Windows 7対応ドライバもIntelから提供予定。
3月25日に都内で開かれた記者説明会では、日本エリートグループ 代表取締役社長の 岡山偉信氏が挨拶。「ECSは日本において長らくの間リテール向けに製品を投入しなかったが、今回投入されるLIVAで、新規自作PCユーザーにもECSブランドの認知度を高める効果を期待したい」と語った。
また、製品説明を行なったECS(Elitegroup Computer Systems)本社から来日したチャネルビジネスユニット マーケティング部門 アソシエイトバイスプレジデントのHung Yu Lin氏は、「IT業界は常に小型化のトレンドがあり、IntelのデスクトップPCビジネスも、Bay Trailシリーズの登場以降、小型化に注力している。LIVAもそのトレンドの一例である。小型化によりリビングでのTVサイドでの利用や、ハイエンドユーザーのセカンドPCとしてのニーズに応えられる」とした。
性能についても「現代のトレンドに沿った一般的なアプリケーションを実行するのに十分なパフォーマンスを確保している。また低消費電力やマルチディスプレイにも応えられるフォームファクタとなっている」とアピールした。
岡山社長によると、LIVAのケースはあくまでも「オマケ」程度のものであり、3Dプリンタで利用できるケースのデータを提供する予定だという。つまり3Dプリンタを所持しているユーザーは、将来的にケースを自分でデザイン/製作できるとしている。
ちなみに、台湾では3Dプリンタというキーワードですら普及していなかったため、残念ながら台湾でのデザインコンテストの実現は叶わなかったそうだが、台湾の大学などと協力してさまざまなデザインを練ってもらったことがあり、その中で「ガンダム」をモチーフとしたデザインなどもあったという。