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リンクス、ECSの超小型ベアボーン「LIVA」64GBモデルを発売
~正規代理店契約を締結
(2014/8/1 06:00)
株式会社リンクスインターナショナルは、ECSと正規代理店契約を締結し、ECSの超小型ベアボーンキット「LIVA」の64GBモデルを8月9日に発売する。価格は18,980円。発売前に、リンクスとECSは共同で都内で製品発表会を開催し、新モデルの披露を行なうとともに、今後順次投入する予定のマザーボードについても展示を行なった。
なお、Amazon.co.jpでは7月31日より予約受付を開始しており、製品情報を公開していたが、SoCの型番は不明だった。発表会ではSoCがCeleron N2807(1.58GHz、最大2.16GHz、ビデオ機能内蔵)となることが明らかにされた。今後ロットによってはアップグレードされる可能性もあるという。
このほかは既報の通り、筐体は白となり、eMMCストレージが従来の32GBから64GBにアップグレードされる。価格は18,980円と旧モデルより約1,000円高い。対応OSはWindows 8.1(64bit)。
インターフェイスはUSB 3.0、USB 2.0、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、HDMI、ミニD-Sub15ピン、Gigabit Ethernet、および音声入出力。本体サイズは118×70×56mm(幅×奥行き×高さ)、重量は190g。
販売計画は月間2,000台。初回ロットについては2,000台用意し、既にショップによるリンクスへの受注で終了(ユーザーは予約できる)。新製品投入に伴い、32GBモデルは終息となる(ただし、既に市場在庫はないとしている)。
発表会の冒頭でリンクスインターナショナルの代表取締役の川島義之氏は、「今回は、ECSでチャネルビジネスユニット マーケティング部門 アソシエイトバイスプレジデントを務めるHung Yu Lin氏の協力を頂いた。Lin氏はリンクスが創業する以前、16~17年前からお付き合いをしているが、彼は日本の市場を知り尽くしている。LIVAも日本の顧客のニーズを掴んだものである。ECSと協業し、日本における製品の拡販に努めたい」と語った。
そのLin氏も発表会場に駆けつけ、LIVAに対する熱い思いを語った。「デスクトップPC市場は今後、ゲーミング向けハイエンド、ビジネス向けのミドルレンジ、そして299ドル以下のローエンドの3つに分けられる。ローエンド市場は今後、新興市場の隆起だけでなく、低価格に伴う生活のさまざまな場所への融合によって、拡大すると見込まれている」という。LIVAのような2万円を切る価格であれば、2台目、3台目、4台目として気軽に、広くユーザーに受け入れられる可能性があることを指摘した。
また、LIVAの今後についても「今から1年半ぐらい先までのロードマップを既に描いている。本日ご紹介したかったが、残念ながら間に合わなかった。しかし10月にも新製品を投入する予定であり、楽しみに待ってもらいたい」語った。
LIVAの用途については、家庭でTVの横において使うセカンドマシンとしてだけでなく、既に東南アジアの銀行でバックエンドとしての導入が決まっているなど、法人向けにも受け入れられていると説明。競合となるIntelの「NUC」やGIGABYTEの「BRIX」と比較しても低価格で、「より多くのユーザーが購入しやすい価格としたことで、我々の想定外の使い方が生まれてくることを期待している」と語った。
リンクスインターナショナルで広報担当を務める阪口貴紀氏は、その活用法について具体的に事例を示した。1つは、iPhoneにMicrosoftが提供する標準のリモートデスクトップAppを入れることで、ディスプレイ/キーボード/マウスなしで本体を操作できること。これによってiPhoneで“ブラウザベースの有名Flashゲーム”がプレイできる。もう1つはDLNA対応メディアサーバーソフトを入れることで、LIVAを中心にWi-Fi経由で音楽や動画を複数配信できる点。「イベントや特定の場所に集まった人に向けてコンテンツを配信する」といったことが可能になるとした。
なお、ECS製マザーボードについても、8月以降順次発売していく。Mini-ITXフォームファクタの「Z97-DRONE」などハイエンド製品のほか、ACアダプタ駆動に対応し、LVDSインターフェイスなどを備える組み込み向けのマザーボードも数種展開していくという。