NTTドコモ、モバキャス対応タブレット/スマートフォン発表
~Xi対応7型タブレット「MEDIAS TAB」など

MEDIAS TAB N-06D(右)とAQUOS PHONE SH-06D(左)

2月16日 発表



 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)は、マルチメディア放送“モバキャス”に対応する端末2機種を開発したと発表した。NEC製タブレット端末とシャープ製のスマートフォン端末を3月より順次発売する。また、NTTドコモが出資する株式会社mmbiがスマートフォン向けの放送局「NOTTV」を4月1日に開局する。

 NOTTVは、TVのようなリアルタイム型放送と、動画配信サービスのような蓄積型放送を組み合わせ、月額420円で利用できる動画サービス。リアルタイム視聴ではタイムシフト再生に対応。また、スポーツや音楽ライブなど、専門性の高いものを中心に、プレミアム料金を支払うことで視聴できる。

 サービス開始に伴い、NTTドコモは、NOTTVに対応する端末を2機種発売する。

 NEC製の「MEDIAS TAB N-06D」は、世界最薄の9.9mmを謳う7型液晶搭載のタブレット端末。4月発売予定。主な仕様は、1.2GHz駆動のデュアルコアCPU「APQ8060」と、1GBのメインメモリ、16GBのストレージメモリを内蔵。また、1,280×800ドット表示対応の7型ワイド液晶を備える。OSはAndroid 2.3。

 防水はIPX5/IPX7、防塵はIP5Xに準拠。通信はドコモのLTEサービス「Xi(クロッシィ)」に対応する。アウトカメラ/インカメラともに200万画素。また、DTCP-IP対応のDLNA連携機能や、PC Link機能、G-SHOCK連携機能などを備える。さらにステレオスピーカー、Audyssey、SRSサラウンドの再生機能を搭載。充電しながら視聴できる卓上ホルダを同梱する。

 このほかの特徴として、横画面でも両手の親指で入力できる「ATOK+T9」、おサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ、スマートフォン安心遠隔サポートなどに対応する。本体サイズは約120×200×9.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約350g。

発表会場に展示されたMEDIAS TAB N-06D本体背面。200万画素カメラを備えるクレードルが付属する
クレードルは2段階で高さ調節が可能本体底面にクレードル用の充電端子とストラップホール、SIMカードスロット、3.5mmステレオミニジャックを備える本体上面にはボリュームボタンや電源ボタン、MicroUSB端子、microSDカードスロット、アンテナが見える
防水仕様のため、端子にはカバーがついているアンテナを伸ばしたところ
Twitterを見ながらの視聴が可能付属のクレードル。ミニジャックやストラップ用に切り込みがある

 シャープ製の「AQUOS PHONE SH-06D」は、1,280×720ドット表示対応の裸眼3D立体視対応4.5型高精細液晶を搭載したスマートフォン。3月発売予定。主な仕様は、CPUにデュアルコア/1.2GHz駆動のTI OMAP4460、1GBのメインメモリ、8GBのストレージメモリを内蔵。OSはAndroid 2.3。

 通信はHSDPA/HSUPAおよびGSMで、Xiは非対応。N-06Dと同様の防水防塵仕様となっている。アウトカメラは800万画素、インカメラは31万画素。受信感度を高めるアンテナ搭載卓上ホルダを同梱する。また、おサイフケータイ、赤外線機能などを備える。

AQUOS PHONE SH-06Dをクレードルに載せたところブルーモデルをクレードルに載せたところピンクモデルのクレードル
ホワイトモデルブルーモデルピンクモデル
本体背面液晶の解像度が高く、NOTTVのコンテンツの解像度も高いため精細感がある
本体左側面にクレードル用端子が見える本体右側面にボリュームボタンや電源ボタンを搭載

●100万契約を目指し、端末も2012年上半期に5機種追加

 2月16日に都内で開かれたNOTTV開局、およびNTTドコモの新製品発表会では、株式会社mmbi 代表取締役社長 二木治成氏が挨拶。NOTTVの特徴として、リアルタイム型の放送と、端末側に蓄積される蓄積型という2つの放送方法を挙げ、「スマートフォン向けに最適化された放送サービスである」とアピールした。

 また、一般的な地デジや動画配信サービスとは異なり、スマートフォンを前提としていることから、オンラインで双方向通信が可能なソーシャルTVであること、インタラクティブを前提とした番組作りが可能になったことで、「どこよりも、誰よりも早く情報を知ることができる」、「新しいことに出会える、気づける、きっかけになる」、「簡単、探さない、すぐに使える」、「共有、共感、楽しくなる」をコンセプトとしたコンテンツの作成が可能になったとした。

 放送は、地上波を通して行なわれるが、解像度は640×480ドット(VGA)、フレームレートは30fpsとワンセグより高画質を実現。13セグメントを通して放送が行なわれ、うち3チャンネルはリアルタイム型放送(2チャンネル目のみ20時間放送)、残りは蓄積型放送を行なう。また、放送地域についても今後1年間を通して拡大していき、100万契約を目指すとした。

二木治成代表取締役社長NOTTVサービスの特徴サービスのコンセプト
番組やコンテンツの編成放送エリア目標の契約数

 放送するコンテンツについて、mmbi 常務取締役 小牧次郎氏が紹介。プロ野球やサッカーなどのスポーツ試合をはじめ、音楽、ドラマ、アニメなど、専門性の高いコンテンツを取り揃えるとした。また、生放送の割合が高いのも特徴で、週間合計で284時間生放送を行なう。番組のMCとして、押切もえさん、敦士さん、加藤夏希さん、磯山さやかさん、宮地真緒さん、赤井沙希さんなどが担当する。

小牧次郎氏週間合計284時間の生放送を行なう
発表会では番組のMCも登壇し、意気込みを語ったコンテンツの中心の1つであるスポーツ
オールナイトニッポン0これまでスマートフォンは地上波のみだったが、NOTTVではスカパーなどで放送されている有料番組も視聴可能アニメではエウレカセブンAOも放送する

 端末の特徴について、NTTドコモ プロダクト部長の丸山誠治氏が紹介。シャープのAQUOS PHONEについては、高精細のHD液晶や3D番組視聴に対応すること、NECのMEDIAS TABについては、タブレットとしては初めておサイフケータイに対応すること、高音質を実現したことなどをアピールした。

 また、2012年度上半期には、さらに対応の5機種を追加予定とし、詳細については順次明らかにしていくとした。3月1日より、NOTTVのモニターキャンペーンも実施し、端末と回線を2週間無料で利用できる貸出サービスを行なうとした。

丸山誠治氏NOTTVの提供イメージNOTTV対応の2機種
AQUOS PHONEの特徴卓上ホルダが付属。また横画面に最適化したUIを用意するMEDIAS TABの特徴。タブレットとしては初のおサイフケータイ対応
高音質技術を採用した2012年上期にさらに5機種の追加を予告
3月1日よりモニターキャンペーンを行なう番組のMCとの集合写真

(2012年 2月 16日)

[Reported by 劉 尭]