NTTドコモ、Xi対応スマートフォンを投入
~次期Android「Icecream Sandwich」搭載Samsung端末も11月発売

10月18日 発表



 NTTドコモは18日、下り最大75MbpsのXi(クロッシィ)対応機や7型のタブレットを含む2011-2012冬春モデルを発表した。

 今回のモデルでは、LTE準拠の通信サービスXiほか、qi準拠の無線充電の「おくだけ充電」や、720×1,280ドット表示対応といった機能拡張を図った。また、XiおよびFOMAについて料金体系の見直しを実施する。

 本稿では主力機種に焦点を当てて紹介する。

●Xi対応スマートフォン

 製品の紹介の前に、今回より端末のシリーズ名が改められた。これまではiモード端末にSTYLEやPROといった5つのシリーズがあり、それ以外はドコモスマートフォン、ドコモタブレットという括りであった。これが、スマートフォンとしてNEXTシリーズとwithシリーズ、iモード端末としてSTYLEシリーズとらくらくホンシリーズ、そしてドコモタブレット5つのシリーズに変更された。NEXTシリーズはフラグシップモデルで、「先進的で自分の可能性が広がる」、withシリーズは「親しみやすく毎日の楽しさが広がる」という位置づけになっている。

 NEXTシリーズは、7機種中4機種が同社製スマートフォンとして初めてXiに対応し、CPUはデュアルコアを採用。さらに、内3機種で720×1,280ドットという高精細な液晶を装備する。

従来のシリーズ今季以降のシリーズNEXTシリーズの概要

 「ARROWS X LTE F-05D」は、1.2GHzデュアルコアOMAP4430、メモリ1GB、ストレージ8GB、720×1,280ドット表示対応4.3型液晶、Android 2.3を搭載。インターフェイスは、1,300万画素外側カメラ、130万画素内側カメラ、おサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ、Wi-Fi(テザリング対応)、Bluetooth、GPS、防水機能などを搭載。

 本体サイズは約64×129×9.8~9.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約129g。本体色はマゼンタとブルーブラック。3G連続通話時間は約370分。発売は12月。

ARROWS X LTE F-05D正面背面上面
左側面右側面下面
PC Watchモバイル版を表示したところ同PC版を表示したところ展示機のOSバージョンは2.3.5だった

 「Optimus LTE L-01D」は、1.5GHzデュアルコアAPQ8060、メモリ1GB、ストレージ4GB、720×1,280ドット表示対応4.5型IPS液晶、Android 2.3を搭載。インターフェイスは、800万画素外側カメラ、130万画素内側カメラ、おサイフケータイ、ワンセグ、Wi-Fi(同)、Bluetooth、GPSなどを搭載。

 本体サイズは約68×133×10.7~11.4mm(同)、重量は約140g。本体色はレッドとブラック。バッテリ容量は1,800mAh。3G連続通話時間は約350分。発売は12月。

Optimus LTE L-01D正面背面上面
左側面右側面下面

 「MEDIAS LTE N-04D」は、1.2GHzデュアルコアAPQ8060、メモリ1GB、ストレージ16GB、720×1,280ドット表示対応4.3型液晶、Android 2.3を搭載。インターフェイスは、800万画素外側カメラ、おサイフケータイ、赤外線通信、ワンセグ、Wi-Fi(同)、Bluetooth、GPS、防水機能、防塵機能などを搭載。Bluetoothは4.0で、着信通知などG-SHOCKの対応製品との連携ができる。

 本体サイズは約67×131×10.9~11.3mm(同)、重量は約149g。本体色はアドバンストブラック。3G連続通話時間は約200分。発売は2012年2月。

MEDIAS LTE N-04D(モック)正面背面上面
左側面右側面下面

 「GALAXY S II LTE SC-03D」は、1.5GHzデュアルコアAPQ8060、メモリ1GB、ストレージ16GB、480×840ドット表示対応4.5型有機EL、Android 2.3を搭載。インターフェイスは、800万画素外側カメラ、190万画素内側カメラ、Wi-Fi(同)、Bluetooth、GPSなどを搭載。

 本体サイズは約69×130×9.5~10.8mm(同)、重量は約130g。本体色はダークグレイ。バッテリ容量は1,850mAh。3G連続通話時間は約350分。発売は11~12月。

GALAXY S II LTE SC-03D正面背面上面
左側面右側面下面

●タブレット

 「GALAXY Tab 7.0 Plus SC-02D」は、1.2GHzデュアルコアS5PC210、メモリ1GB、ストレージ16GB、1,024×600ドット表示対応7型液晶、Android 3.2を搭載。インターフェイスは、310万画素外側カメラ、190万画素内側カメラ、Wi-Fi(同)、Bluetooth、GPSなどを搭載。3GはHSPAでヘッドセットを使った通話が可能。また、仕様表では赤外線通信が未定となっている。

 本体サイズは約194×122×10mm(同)、重量は約345g。本体色はピュアホワイト。3G連続通話時間は未定。発売は12月。

GALAXY Tab 7.0 Plus SC-02DD正面背面上面
左側面右側面下面

●料金プラン

 Xi対応スマートフォンの投入に合わせ、音声通話の料金プランを「タイプXi」と「タイプXi にねん」11月より提供開始する。金額は前者が月1,560円、後者が月780円(2年縛り)。

 また、タイプXi にねんと「Xiカケ・ホーダイ」を契約すると、プラス月700円の定額で、ドコモ契約者同士での通話料が24時間かけ放題となる。

 データ通信については、名称が違うが内容は現行のXiタブレット向けと同じで、完全定額の「Xiパケ・ホーダイ フラット」が月5,985円、2段階定額の「Xiパケ・ホーダイ ダブル」が2,100~6,510円。ただし、2012年4月30日まではキャンペーンで、いずれも1,575円割引される。

 ただし、これは転送量が7GBまでで、7GBを超える通信については、送受信最大速度を128kbpsに絞るか、2GBごとに2,625円を支払うかのいずれかを選択する。

 FOMAについても、料金が見直され、PC接続やテザリングを行なった際のパケット定額サービスの利用料が、最大月10,395円から8,190円に引き下げられた。

 端末料金についても、10月19日から2012年1月31日まで、スマートフォン購入者に対して、月々サポートを増額し、実質負担額を5,040円割引するほか、初代Xperia以前のスマートフォンからの機種変更に対しては、端末購入サポート解除料相当額をキャッシュバックする。

 これにより、Xi対応端末機は平均して2年間利用した場合の実質負担額が3万円程度になる見込みなので、上記キャンペーンを適用すると、実質負担額は25,000円から30,000円の間くらいになるという。

 今回発表の機種に加え、春にはXperia後継機を含むマルチメディア放送に対応したスマートフォンなど5機種と、タブレット1機種を発売予定。

 さらに18日に行なわれた製品発表会で同社山田隆持社長は、19日に香港で発表予定である次期Android OS「Icecream Sandwich」搭載のSamsung製端末を、世界に先駆け11月にも発売予定であることを明かした。

 また、発表会には、引き続きCMに出演する俳優の渡辺謙さんと、女優の堀北真希さんがゲスト出演。渡辺さんは、GALAXY S IIユーザーだが、今回の新機種を見て、「少し大きくなったけど、画面は高精細で、高速になってうれしい。動画サービスで自分の出演作も観て欲しい」と述べた。堀北さんは、「防水や、おサイフケータイ、赤外線機能など基本機能がしっかりしているのに、薄くて軽いのが良いです」と感想を語った。

Xiスマートフォンは1,480円の定額で通話が可能にパケット定額サービスの内容7GBを超える通信は従量制か速度制限となる
新規購入者向けのキャンペーンも実施FOMAのテザリング時の料金上限が引き下げられた11月中に新Android搭載端末投入を予告
渡辺謙さん堀北真希さん山田社長との3ショット

(2011年 10月 18日)

[Reported by 若杉 紀彦]