UQ、月額380~4,980円の2段階料金制「UQ Step」

UQコミュニケーションズ 代表取締役社長 田中孝司氏

12月18日 開始



 UQコミュニケーションズ株式会社は、モバイル通信UQ WiMAXの新料金プランとして、2段階定額の「UQ Step」を12月18日より提供開始する。

 新料金プランの基本使用料は380円からで、9,050パケット(約1.1MB)までは基本使用料に含まれる。以降、1パケット0.042円の従量制で、118,575パケット(約14MB)で上限の4,980円に達し、以降は4,980円の定額で利用できる。

UQ Stepの料金プラン料金プランの詳細UQ Stepの投入によりWiMAXの料金プランは3つになった

 契約にあたって、2,835円の契約料が必要。解約時の違約金はないが、課金開始日から30日間以内に解約された場合は別途2,100円の契約解除料がかかる。UQ Flatから手数料なしでプランの変更も可能。また、機器追加オプション(200円/台)やUQ Wi-Fi(無料)などのサービスも利用できる。

 UQ Stepの開始にあわせて、UQの直販で販売しているWiMAXデータ通信アダプタを半額で提供するキャンペーンを12月末まで実施する。また、新たに札幌、仙台、富山、金沢、福井、岐阜、静岡、浜松、津、岡山、高松、松山、北九州の各エリアをカバーした。

WiMAXデータ通信カードを半額で提供するキャンペーンMVNO向けの卸価格新カバーエリア

●エリア拡大が最優先課題

 17日に都内で開かれた記者会見では、同社 代表取締役社長 田中孝司氏が挨拶。同氏はまず、UQの今後の方針を、エリアの拡大、速度面の改善、対応デバイスの増加、そして料金の安さに焦点を当てるとした。

田中孝司氏UQの今後の4つの方針

 エリアの拡大に関しては、「トライアルの時期には、繋がらないという声を多くいただいたが、12月15日現在では、45都道府県、330市区町村(東京23区は23として数えている)をカバーした。また、電波発射済みの基地局数は4,160局、電波申請済みの局数は6,278局、設置許可済みの局数は6,114局あり、月1,000局のペースで増加をしている。年度内には、当初の予定であった6,000局を超える勢いでカバーエリアを拡大している」とした。

 また、つながりにくい屋内に関してはリピータ機器の開発と設置に努め、さらには駅や道路沿いの設置も増加させるという。具体的には、新型の成田エクスプレス(N'EX)ではすでにWiMAXが採用されているほか、Pasar幕張/羽生/三芳の4拠点にも導入済みだという。また、リピータについては、小規模オフィス用の一体型リピータ、地下街向けの分離型、鉄道向けのリピータなどが開発されているとした。

基地局の急速な増加エリア整備の手順リピータ装置の開発

 速度面に関しては、東京23区内で、8月31日~10月18日までの調査で、概ね10Mbps以上の下り回線速度を実現しているという。一方、その時点で1Mbps未満だったところについても、11月以降の基地局開設、および今後の基地局の増加で改善されるという。

 対応デバイスの増加に関しては、メインターゲットとしているPCを中心とし、ドングルなしでWiMAXに接続できることの利便性を謳う。現在6メーカーで16機種が発売されているが、2010年1月にPCメーカー各社のリフレッシュで、20機種に搭載される見込みだとした。

同社が調査した通信速度の分布。23区内はほぼ10Mbps以上出ているというWiMAX搭載PCは速度面、通信安定面、そして使い勝手でアダプタに勝る
1月のWiMAX搭載モデルは20機種を超えるWi-Fiに変換するゲートウェイも発売済。ゲームユーザーに好評という

 そして料金の安さに関しては、今回発表されたUQ Stepによって、競合他社のいずれよりも低価格で提供できることをアピール。契約期間の拘束あり/なしに関わらず、200円~5,310円安いことを挙げ、よりユーザーが利用しやすい料金体系を実現した。

他社との料金比較(契約期間拘束ありの場合)他社との料金比較(契約期間拘束なしの場合)

 2010年の目標としては、エリアの拡大、WiMAX搭載PCの普及に加えて、国際ローミングの実現、そしてWiMAXらしい新たな使い方の提案をしていきたいと語った。

(2009年 12月 17日)

[Reported by 劉 尭]