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Copilot+ PCで何が便利になる?Microsoftが体験イベント開催。10日発売のSurfaceも展示

Surface Laptop

 日本マイクロソフトは6月3日、10日に発売される予定の12型キーボード着脱式2in1「Sruface Pro」や13型のクラムシェルノート「Surface Laptop」を始め、パートナー各社のPCを品川本社で展示する「AI時代の最新Windows体験ラウンジ ~Copilot+ PCが一堂に集結~」を開催した。

 このイベントは報道関係者やインフルエンサー向けとなっており、残念ながら一般ユーザーが参加できるわけではないが、40TOPS以上のNPUを持ち、Copilot+ PCに準拠したPCにおいて実現されるWindows 11のさまざまな新機能について紹介がなされたほか、実際にタッチアンドトライで機能を試すことが可能だった。

x86でもようやくCopilot+ PCが本格展開されたが、何が使えるようになったのか?

 デモコーナーでは、まず「フォト」の生成AIを使った写真編集機能について紹介がなされ、画面内のオブジェクト消去やスタイル変更、超解像機能などが実装されたことをアピール。また、「リコール」で過去の操作履歴を参照し、編集していた画像を加えたり、書きかけの企画書を思い起こし、Copilotを使って下書きを生成したり、企画書を送るためのメール文面をCopilotを使って生成するできることを披露した。

フォトの生成消去や超解像機能
Copilotを使った企画書やメールの下書き作成
リコール(プレビュー)で過去の作業をキーワードで検索。Click to Doを使って即座にペイントで画像を編集できる

 続いて「ペイント」でもAI「コクリエーター」を使った編集機能を紹介。たとえばプロンプトを使って画像の一部を置き換えたり、写真を参照しつつオブジェクトをほかのものに置き換えたりできることで、会議室のデザイン変更案をすぐに作成できることをアピールした。

 そして、Windows+クリックで起動し、クリックしたポイントでユーザーの意図を汲み取って、さまざまなアクションを行なえる「Click to Do」の機能を使って、生成した写真からイメージに合うデザインの椅子を検索したりできることも紹介された。

ペイントで範囲指定して、会議室の写真の壁に「会議用のモニター」と入れてイメージを生成すると……
壁がけのモニターが設置された
コクリエーターを使って、会議室の雰囲気を変えてみることもできる
Click to Doで、生成された画像内の椅子のデザインに合うものをBingで検索することができる

 ちなみにこうしたCopilot+ PCの機能は順次拡張していく。しかも、これまでQualcommのSnapdragon Xシリーズがかなり先行していたところがあったのだが、今後はx86(Core Ultra 200VおよびRyzen AI 300シリーズ)でも、なるべくタイムラグを減らして投入していくこと方針が明らかにされた。

Copilot+ PCの機能

 Copilot+ PC第2弾の機能として、エクスプローラーに実装される「AI Actions」では、たとえば画像の中の背景を削除して被写体だけを抜き出したい場合も、ペイントを開く前にメニューから指示を行なうことができるようになるほか、Wordファイルの要約もファイルを開く前に行なえるようになる。

Copilot+ PCの機能 第2弾の展開

 また、「Snipping Tool」にもAI機能が実装され、範囲選択をして画像を切り出す際に、自動で画面内の「画像」そのもののサイズに合わせてくれる「Perfect screenshot」が実現される。「設定」においても、自然言語で設定変更がすぐに行なえるようになる「Setting Agent」というものが搭載される。

画像ファイルからペインの背景削除の呼び出し機能や、WordファイルからCopilotによるサマリー機能の呼び出しが可能になる「AI actions」
エクスプローラーにおけるAI actionsの実装
背景削除を実行すると、削除済みの状態でペイントが起動する
Setting Agentにより、自然言語でPCの設定変更が可能に
Snipping Toolにおける「Perfect screenshot」の機能。画像より一回り大きいサイズで指定しても、画像ぴったりに合わせてくれる

各メーカーのCopilot+ PCも展示

 イベントでは新しいSurface ProおよびSurface Laptopの実機が置かれたほか、Acer、ASUS、デル、Dynabook、富士通、HP、レノボといったパートナー各社の製品も展示された。2024年にCopilot+ PCが発表された際には、わずか7機種しかなかった対応機種だが、現在は71機種までに上っているという。これらについては写真で紹介していこう。

新たなSurfaceシリーズ製品
Copilot+ PC対応のPC製品
新しいSurface Pro
キーボードは新設計でチルトなしに
スペースバーの左右に英字入力と日本語入力モード切替キーを搭載した
背面のキックスタンドは健在。ペンは磁力で収納可能
本体を大きく寝かすことができる
新しいSurface Laptop。今回はバイオレットが「ヒーローカラー」と呼ばれている
Surface Laptopのキーボード配列
ディスプレイは1,920×1,280ドット表示対応。13型になったことでコンパクトになった
パートナー各社のCopilot+ PC
MSIの「Stealth A16 AI+ A3HW」
MSIの「Claw 8 AI A2VM」。こうしたポータブルゲーミングPCでありながらCopilot+ PCに対応するのはユニークだ
dynabookの「Dynabook XP9」
個人向けながらバッテリ交換式となっているのが特徴
デルの「Dell 16 Plus 2-in-1」
日本エイサーの「Swift 14 AI」。NPU動作時、タッチパッドの右上が光るのがチャームポイントだ
日本エイサー未発表の「Swift Go 14 AI」。こちらもNPU動作時にタッチパッドの右上が光る。
Swift Go 14 AIの主な使用。Ryzen AI 300シリーズ搭載で6月10日発売予定だ
日本HPの「HP OmniBook 7 Aero 13 AI PC」
日本HPの「HP Omnibook Ultra Flip 14 AI PC」
レノボ・ジャパンの「Yoga Slim 7i Aura Edition Gen 10」
富士通クライアントコンピューティングの「FMV UA-K1」。800g台の軽量性が特徴
NECパーソナルコンピュータの「LAVIE NEXTREME」