東芝、測距や撮影後のピント合わせが可能な二眼カメラモジュール

　株式会社東芝は26日、500万画素CMOSセンサーとレンズのユニットを2個搭載するカメラモジュール「TCM9518MD」を発表した。2014年1月にサンプル出荷を開始し、同4月に量産を開始する。サンプル価格は5,000円。

　2個のカメラを画像処理LSIで構成されるカメラモジュール。2個のカメラの視差により撮影と同時に被写体までの距離計測ができ、その情報を元にピント合わせを行なうデジタルフォーカス機能を搭載。レンズユニットを動作させることなくピント合わせを可能とすることで高速化やモジュールの薄型化に繋げている。モジュールのサイズは18×12×4.65mm(幅×奥行き×高さ)。

　なお、2個のカメラで撮影される画像は広範囲にピントが合った(被写界深度が深い)画像が撮影されており、ここからソフトウェア側の処理によって、ぼかしを入れるなどしてピントの浅い写真を生成する処理などを行なっている。この仕組みにより、撮影後に任意の被写体に限定してピントを合わせ直す、ぼかす、特定の被写体を抽出するなどの応用も可能としている。また、MicrosoftのKinectのように動画によるジェスチャー操作への活用も想定。アプリケーション開発のためのAPIも顧客には提供される。

　主な仕様は、センサーが4分の1型500万画素×2個、有効画素数は2,596×1,948ドット、出力は最大1,300万画素相当(距離情報はVGA相当)、フレームレートは24fps(フル解像度)/30fps(1080p)/60fps(720p)/120fps(VGA)。レンズは4枚構成でF値は2.4、水平画角は61.8度。