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パナソニック、USBモバイル電源新シリーズを解説
~無接点型に加え、カードタイプも新たに投入
(2013/6/6 00:00)
パナソニックは、USBモバイル電源の新製品として、国際標準規格「Qi(チー)に対応した無接点充電方式を採用した「QE-PL302」など6機種を2013年6月28日から発売する。これに先立って、製品説明会を都内で開催した。
タブレットやスマートフォンの充電用モバイル電源として、使い勝手などを向上させたのが特徴だ。
同社は、2012年度に、USBモバイル電源市場に本格参入。当初、年間販売目標に掲げていた100万台を超え、約130万台の販売実績を記録したという。
新製品は、従来製品と同じ筐体サイズに、電池容量を7%向上させた新リチウムイオン電池を採用。上位モデルでは、従来は1回の充電で、スマートフォンへのフル給電を約2回としていたものを、約2.5回にまで向上。PCのUSB充電に比べて、急速充電を可能としているのも特徴だ。
「何度も充放電するとバッテリが消耗しやすいというこれまでの課題を解決。充放電に強いというリチウムイオン電池の特性によって、こまめに充電すると長持ちができるといった訴求もしていきたい」(パナソニック コンシューマーマーケティングジャパン本部E&LSグループエナジー・セキュリティチームの谷田治氏)とした。
また、給電時に使用するUSBコードをアタッチメントと一体化。USBコードの紛失や絡まりを防ぎ、使いやすさを向上させている。
「モバイル電源本体と、コードを別々に所持するのが面倒という声が多く、さらに女性ユーザーからはカバンを取り替える際に、コードを入れ忘れるという問題や、カバンの中でコードが絡まるのを課題とする声が出ていた。USBアタッチメント方式とすることで、携帯時のUSBコード収納がスマートにできる」(谷田氏)という。
さらに、USBコードの屈曲やコネクタのねじれなどに関するテストを実施。「さまざまな使用シーンを想定し、厳しい設計基準と評価試験により、安心できる安全性を実現した」(谷田氏)という。
充電方式は、USB充電、AC充電、無接点充電の3通りから選択できる。
また、外部衝撃保護用の強化構造を採用。落下衝撃に対する耐久性を高めたほか、内蔵電池保護機能、過充電防止、温度検知機能などを搭載し、給電時に発生する温度上昇の抑制や、故障発生時にも安全性を確保した。
今回新たにカードサイズの「QE-QL104」を用意。厚さ11mmの薄型タイプであることから、上着のポケットなどにも入れやすくしたという。カードタイプでは新たにピンクを追加。同カラーは、昨年(2013年)の製品で限定色として発売したものであり、今回は標準カラーとして採用した。
新製品のラインアップは、無接点対応USBモバイル電源としては、2,900mAhの「QE-PL103」(店頭予想価格は4,200円前後)、5,800mAhの「QE-PL203」(同5,900円前後)、8,700mAhの「QE-PL302」(同8,500円前後)の3機種を用意。年間30万個の販売を目指す。また、USBモバイル電源としては、2,900mAhの「QE-QL103」(同3,700円前後)、カードタイプで2,420mAhの「QE-QL104」(同3,500円前後)、5,800mAhの「QE-QL202」(同5,300円前後)の3機種。年間45万個の販売を計画している。
【お詫びと訂正】初出時、製品名とバッテリ容量が誤っている箇所がございましたので修正しました。お詫びして訂正いたします。
同社では、コンパクトタイプとして、スティックタイプのQE-QV201と、コード一体型タイプのQE-QL102をラインアップ。さらに、大容量タイプのQE-QL301を製品化しており、これらの製品群で、2013年度は150万台の販売を目指す。
MM総研の調べによると、タブレットおよびスマートフォンの周辺機器市場は、2016年度には2,405億円に拡大するとみられている。
また、同周辺機器の購入状況をみると、ジャケット/カバー/ケース、画面保護シートに続いて、モバイルバッテリが第3位となっており、4人に1人が購入しているという。
「USBモバイル電源は、今や必須アイテムとなっており、タブレットやスマートフォンの高機能化やテザリング利用、アプリケーションの広がりによって電池の使用量はますます増加する。パナソニックでは、今後もモバイル電源市場が成長するとみており、この市場で積極的な展開を進めていく」(谷田氏)とする。
同社では、今回の新製品発表にあわせて、大学生を対象とした「学生充電プロジェクト」を実施。同社サイトで、サークルに参加する大学生の商品モニターを募集し、モバイル電源のニーズに応えていくという。