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Anker、2024年発売の一部モバイルバッテリが海外で発火事象。自主回収へ

Anker Power Bank(20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)

 アンカー・ジャパン(Anker)は17日、2024年に日本国内で発売されたモバイルバッテリ2製品「Anker Power Bank(20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル)」、および「Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000)」において、海外で発火などの事象が発生したため自主回収ならびに交換を行なうと発表した。

 Anker Power BankはUSB Type-Cのケーブルが一体となったモバイルバッテリで、USB Type-Aポートなども備えた20,000mAhのモバイルバッテリ。回収/交換対象はブラック、ホワイト、ピンク、パープルの4色で、グリーンは対象外。背面の製品名の2行目の品番に「A1647」と記載されている。

 一方Anker 334 MagGo BatteryはUSB Type-C、USB Type-Aを備え、マグネットで装着可能なモバイルバッテリ。回収/交換対象はブラック、ホワイト、パープルの3色で、ピンクは対象外。背面の製品名の2行目の品番に「A1642」と記載されている。

Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000)

 回収/交換対象は同社のページでシリアルナンバーを入力することで確認でき、その後回収/交換案内および入力フォームに進むことができる。

シリアルナンバーの記載場所

 これらの製品は2024年7月に、海外において対象製品が発火する事象が発生したとしており、これに伴いAnkerグループのグローバル全体で出荷を停止。原因究明で調査したところ、製造過程における不備が発見されたため、グループのグローバル全体での自主回収を実施することにしたという。なお、日本国内では現時点では同現象は発生していない。

 具体的な原因としては、委託するセル製造サプライヤーにおけるセルの製造過程において、負極集電体とタブリード(電極と外部の回路を接続するための端子)の溶接時に、サプライヤー側の現場判断でAnkerグループの規定を超えて摩耗したホーンが使用され、その結果、該当箇所の固定が不十分なセルが一部発生。溶着不足による熱収縮によって内部短絡につながり得る状況が発生したまま出荷したためだとしている。

 Ankerは対象製品の新規出荷/販売を停止するとともに、影響範囲について確認が完了。また、セル製造サプライヤーへの管理体制、および社内での検品体勢のさらなる厳格化、体制の見直しによる開発時の品質/テスト基準の厳格化、製造サプライヤーの選定基準の再度見直し、ならびにAnkerグループが定める規定の強化、サプライヤーにおける監査体制の強化などを図った。

 なお、類似製品として「Anker 321 MagGo Battery」や「Anker MagGo Power Bank」などがあるが、回収対象外であるため注意されたい。