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EdgeのUI表示が大幅高速化。メモリ8GB未満の環境などで特に有効

ブラウザーのエッセンシャルを表示する場合の速度比較

 Microsoftは28日(米国時間)、WebブラウザMicrosoft Edge向けに実装したUIの高速化技術について紹介した。新たな内部UIアーキテクチャのWebUI 2.0を導入することで、「ブラウザーのエッセンシャル」を表示する場合、従来比で42%速度が改善し、さらにSSD非搭載ないしはメモリ8GB未満のデバイスでは76%高速化したという。

 同社では、エンドユーザーから得られたテレメトリデータでUIの応答性をモニタリングし、Webページのレンダリングだけでなく、Edge自体のすべてのUI表示についてもデータを集めて分析を行なった。その結果、多くのコンポーネントが使用しているコードバンドルが大きすぎることが分かったという。

 その要因は大きく2つあるといい、1つはモジュール化が不十分だった点で、コードの一部が不必要に共有されてしまい、別の部分の動作速度に影響を与えていたという。もう1つはUIレンダリングにJavaScript依存のフレームワークを用いていた点で、特にローエンドのデバイスにおける速度低下に影響していたという。

 同社ではこれらの問題に対して、WebUI 2.0と呼ばれる新たな内部UIアーキテクチャを導入。マークアップファーストなアーキテクチャとして構築されており、コードバンドルのサイズおよびUIの初期化パスで実行されるJavaScriptのコードを最小限に抑えるとともに、よりモジュール化することで高速化を図ったという。

 WebUI 2.0はすでに、バージョン122でブラウザーのエッセンシャルのUIに、バージョン124でお気に入りのUIに実装されている。今後数カ月中に、履歴、ダウンロード、ウォレットなど、そのほかのUIコンポーネントにも順次適用され、Edge全体のUI応答性改善を進めていくとしている。また、多くの開発者に活用してもらえるよう、パッケージの一部はオープンソース化される予定だという。

React to WebUI 2.0