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TDK、すべてのQi規格準拠スマホを無接点充電できる世界初の超薄型コイル

超薄型パターンコイル(試作品)

 TDK株式会社は14日、EPP(Extended Power Profile)規格とMPP(Magnetic Power Profile)規格の両方の無接点充電に対応する超薄型パターンコイルの開発を発表した。1つの充電器でQi規格に準拠したすべてのスマートフォンを最大15Wで無接点充電できるコイルは世界初となり、2025年1月の量産開始を予定している。

 MPPとEPP規格を同時に満たすためには、MPP方式の磁石の外側にもコイルを設置する必要があるが、磁石が外側に配置されるコイルに影響して充電効率が下がってしまう課題があった。本製品では磁石の配置やコイルの設計を最適化することで課題を克服し、最大15Wで両規格での使用が可能となる見込みだという。

 本製品では、同社のパターンコイル技術を採用することで、従来の巻線式コイルで充電エリアを確保するのにコイルが3つ必要だったのが1つでカバーでき、厚さ1mmの薄型化を実現するという。コイルを切り替えて充電することで回路基板の小型化にも貢献するという。

 本製品の試作品は、22日から開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」にて出展される。