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TDK、エネルギー密度100倍の全固体電池の材料開発に成功

 TDK株式会社は17日、従来品の約100倍のエネルギー密度となる、1,000 Wh/Lの全固体電池用の材料開発に成功したと発表した。

 酸化物固体電解質とリチウム合金負極を採用し、現在同社が量産している全固体電池「CeraCharge」よりもはるかに高いエネルギー密度を備えた材料設計開発となった。使用用途として、酸化物固体電解質を採用しているため、既存の製品に比べて熱安定性が高いことから、身体に直接触れるウェアラブルデバイスでの使用を見込む。また、EUの電池規則に伴い一次電池から二次電池への置き換えが必要とされるコイン型一次電池の代替用途も想定する。

 同社は今後、新製品となる全固体電池の開発に向け、電池セル、パッケージの構造設計の開発を進め量産化を進める。また、電子部品事業で蓄積した生産技術も適用し、積層・多層化による容量のさらなる拡大、動作温度範囲の拡大を展開する方針という。