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ASUS、14型2画面有機ELノート「Zenbook DUO」を国内投入

Zenbook DUO UX8406MA

 ASUS JAPAN株式会社は、14型有機ELディスプレイを2枚搭載した2画面ノート「Zenbook DUO UX8406MA」、および13.3型有機ELディスプレイとCore Ultra搭載のモバイルノート「Zenbook S 13 OLED UX5304MA」を国内向けに発表した。発売日および価格はそれぞれ3月13日/34万9,800円、3月8日/23万9,800円。どちらもすでに予約受付を開始している。

Zenbook DUO UX8406MA

 Zenbook DUO UX8406MAは、ノートPCの画面側とキーボード側の両方に14型ディスプレイを搭載した2画面ノート。ディスプレイはどちらも2,880×1,800ドット/120Hz表示対応の光沢有機ELパネルで、タッチ操作や付属のペンによる手書き入力にも対応する。

 キーボード側となる面には付属のBluetoothキーボードを装着することもでき、一般的なノートPCと同じ形態で使用することも可能。本体底面にはキックスタンドも備えており、これらを組み合わせることで、外付けキーボードを載せた「ノートPCモード」、画面上に仮想キーボードを使う「ノートPCモード(バーチャルキーボード)」、縦に2枚の画面を並べる「デュアルスクリーンモード」、横に2枚並べる「デスクトップモード」、180度開いて他人と情報をシェアする「共有モード」の5つのモードで利用できる。

 また、2画面での作業をより快適にする機能としてジェスチャー機能も搭載。バーチャルキーボードを呼び出す、タッチパッドを表示する、ディスプレイを切り替えるといった操作を直感的に行なえる。

14型有機ELディスプレイを2枚搭載
着脱式のBluetoothキーボードとキックスタンドによってさまざまな形態で使える
ジェスチャー操作にも対応

 CPUにはCore Ultra 9 185Hを搭載。CPU内蔵のIntel Arc Graphicsによって高いグラフィックス性能を発揮できるほか、NPUによりAI機能などの高速化も図れる。加えて、2本のヒートパイプやグラファイトシート、ヒートスプレッダなどを組み合わせた冷却機構を採用しており、最大TDP 35Wでの安定稼働を実現したとする。

 バッテリは独自技術により1,200回の充放電サイクル後でも約70%の容量をキープ。急速充電にも対応し、約49分で60%まで充電できる。連続駆動時間は約7.9時間(JEITA 3.0動画再生時)。

NPU内蔵のCore Ultra 9を搭載
最大TDP 35Wでの安定稼働も可能だという
主な特徴

 主な仕様は、Core Ultra 9 185H、32GBメモリ、1TB PCIe 4.0 SSD、14型2,880×1,800ドット/120Hz光沢有機EL×2、Windows 11 Homeなどを搭載。MIL-STD 810H準拠のテストをクリアし、高い耐久性も確保したとする。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.0、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、HDMI、207万画素Webカメラ(Windows Hello対応)、音声入出力などを装備。付属のBluetoothキーボードは84キーの日本語配列で、本体との接続用のポゴピン、充電用のUSB Type-Cポートも備える。

 本体+キーボードのサイズは313.5×217.9×14.6~19.9mm、重量は約1.65kg。本体のみの重量は約1.35kg。

Zenbook DUO UX8406MA
ノートPCモード
キーボード
本体はキーボードを挟んだまま閉じることができる
バーチャルキーボード。全画面などいくつかのレイアウトが用意されている
デュアルスクリーンモード
デスクトップモード
底面裏にはキックスタンドを装備
共有モード
天面
分解機も展示されていた

Zenbook S 13 OLED UX5304MA

Zenbook S 13 OLED UX5304MA

 Zenbook S 13 OLED UX5304MAは、最薄部10.9mm、重量約1kgの薄型軽量ボディが特徴の13.3型モバイルノート。CPUには最新のCore Ultra 7 155Uを搭載し、NPUによるAIアクセラレーションも利用できる。

 ディスプレイには13.3型2,880×1,800ドットの有機ELパネルを採用。色域はDCI-P3 100%をカバーし、色鮮やかな表示が可能なほか、Dolby Visionもサポートしており、対応コンテンツではより美しい映像を映し出せるとする。

 ヒンジは180度開き、机や膝の上など使用する場所に応じて自由に角度調節が可能。ボディはMIL-STD 810H準拠のテストをクリアしており、高い耐久性を確保したとする。

 主な仕様は、Core Ultra 7 155U、32GBメモリ、1TB PCIe 4.0 SSD、13.3型2,880×1,800ドット/60Hz光沢有機EL、Windows 11 Homeなどを搭載。

 インターフェイスは、Thunderbolt 4×2、USB 3.1、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.3、HDMI、207万画素Webカメラ(Windows Hello対応)、音声入出力などを備える。

 本体サイズは296.2×216.3×10.9~11.8mm、重量は約1kg。バッテリ駆動時間は約9.9時間(JEITA 3.0動画再生時)。

キーボード
天面
左側面
右側面

原点回帰の新型Zenbook。2画面で新たな可能性をもたらす

David Chu氏
常にTranscendence(超越)にこだわった製品開発を行なっているという

 発売に先駆けて開催された報道関係者向け製品発表会では、まずASUS JAPAN株式会社 システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 統括部長のDavid Chu氏が登壇し、ASUSは常に「Transcendence」(超越)にこだわり、ユーザーの想像を遙かに超える製品を目指して開発を進めていると挨拶した。

Leon Chen氏
熊谷歩美氏

 続いて、同社システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 ノートPCプロダクトマネージャーのLeon Chen氏、同社システムビジネスグループ マーケティング部 コンシューマーPCプロダクトマーケティング マーケティングマネージャーの熊谷歩美氏から、Zenbookシリーズや新製品について説明が行なわれた。

 Zenbookシリーズは、ユーザーがより豊かなデジタルライフを送れる製品として、薄型軽量、必要なスペックを備える強さ、無駄のない美しい筐体デザインをコンセプトとして開発されてきたという。2024年の新型Zenbookシリーズでは「原点回帰」をテーマに、今のユーザーが求める製品を目指したという。

 中でもデュアルスクリーン製品については、2018年にコンセプトモデルとして発表した「Project Precog」(未発売)に始まり、ユーザーに新たな可能性とソリューションを提供したいという思いの下、「Zenbook Duo」シリーズや「Zenbook 17 Fold OLED」などを投入してきた。

 一方で2023年に同社が実施した調査によれば、87%のユーザーがデュアルスクリーンPCに関心があると回答しており、効率的に作業を行なうことができ、仕事もプライベートにも使えるデバイスが求められているという。今回のZenbook DUO UX8406MAは、これまでの製品に続く、インターフェイスやポータビリティに妥協しない新たな2画面ソリューションになると説明した。

新型Zenbookのテーマは原点回帰
2018年から続く2画面ソリューションへの取り組み
87%のユーザーがデュアルスクリーンPCに関心があるという

 会場にはこれまでの2画面デバイスも展示されていた。

Project Precog(2018)
Zenbook Pro 15 UX580(2019)
Zenbook Duo UX481(2019)
Zenbook 17 Fold OLED UX9720(2022)
高橋大造氏

 また、説明会ではインテル株式会社 執行役員 パートナー事業本部 本部長の高橋大造氏が登壇。Zenbookシリーズでも採用されているCore Ultraについて解説し、NPUを搭載するAI PCについて、AIがクラウドからクライアントやエッジデバイス上でも使えるようになることで、PCがあれば場所を問わずAIが利用できるようになる点が魅力になると説明した。

 加えて、ハードウェアだけでなくソフトウェアやアプリケーションに関する取り組みとして、AI PCアクセラレーション・プログラムを紹介。AIソフトウェアを開発するパートナーと連携し、Core Ultraを活用した検証や評価を実施するもので、AIの採用を推進しているという。

AI PCによる変化
Core Ultraにより性能や電力効率が向上
AI PCアクセラレーション・プログラムについても紹介した