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PFU、ステープル原稿検知も可能な業務用A3ドキュメントスキャナ「fi-8950」など

RICOH fi-8950

 株式会社PFUは、業務用ドキュメントスキャナ「RICOH fi」シリーズのフラッグシップモデル「RICOH fi-8950」、「RICOH fi-8930」、「RICOH fi-8820」の3製品を1月16日より出荷開始する。ベースモデルの価格はそれぞれ157万3,000円、123万2,000円、114万4,000円。それぞれに別売オプションのインプリンタ搭載モデル(表面/裏面)も用意する。

 医療現場や自治体、官公庁など、大量の原稿を電子化するシーンで活用されている業務用ドキュメントスキャナのフラッグシップモデル。2019年発売の「RICOH fi-7900」、「RICOH fi-7800」の後継機となるが、これらモデルも引き続き併売される。

 3モデルの違いは読み取り速度と原稿搭載可能容量で、最上位モデル「RICOH fi-8950」は毎分150枚/300面の読み取りに対応、最大750枚の原稿が搭載可能。「RICOH fi-8930」は搭載可能な原稿枚数は同じだが、毎分140枚/260面の読み取りに対応。「RICOH fi-8820」は搭載可能な原稿枚数が500枚で、読み取り速度は毎分120枚/240面となっている。

 上位2モデルについては、傾いた原稿をまっすぐに整えて給紙できる「自動スキュー補正」機能を搭載。そのほかの仕様は共通で、新たな機能として、排紙時の原稿について、排出部の構造や制御の見直しなどで、原稿が散らばることなく、綺麗に積み重なるようになった「排紙制御機能」を備える。

 また、ステープルで留めたままの原稿が含まれていた際に、給紙前に原稿の異常な浮きを検知して自動で停止する「ステープル原稿検知」機能を新たに追加。従来モデルでも類似の機能が搭載されていたが、センサーの追加や位置の調整などで原稿へのダメージが更に抑えられているという。

自動スキュー補正により、このような傾いた原稿も真っすぐに給紙するように補正される
排紙制御機能では、伝票のように小さな原稿であっても散らばる事なく積み重なる
ステープル原稿検知により、ステープルで留めたままと判断された原稿は、途中で給紙が停止することで原稿へのダメージを最小限に抑える
給紙が停止するなどエラーが発生した場合には前面のディスプレイにメッセージがが表示される

 そのほかにも、スキャン時の搬送経路を切り替えられるデュアルパス構造を採用。従来モデルと同様に内部で折り返して天面部の排出部に搬送する「Uターンスキャン」のほか、本体背面に排紙することで、最大1.25㎜までの厚紙など折り曲げられない原稿の読み取りが行なえる「ストレートスキャン」と切り替えて利用が可能。

 デュアルパス構造の採用の理由について、同社では、従来モデルではUターンスキャンしか利用できなかったため、ストレートスキャンが利用できる下位モデルも用意して、2台並行して運用している事例もあったことから、1台で済むようにしたとしている。

 操作パネルは4.3型のカラータッチパネルを搭載するが、単体でのスキャンには対応しておらず、USB 3.0、または有線LANでPCとの接続が必要となる。イメージセンサーは独自の光学系技術「クリアイメージキャプチャ(CIS)」×2を搭載。本体重量は23㎏、サイズは460×430×315㎜。

通常はUターンスキャンにより、前面給紙、天面排紙の搬送経路だが、スイッチの切り替えにより前面給紙、背面排紙のストレートスキャンも利用できる
本体左側面のスイッチで切り替えが行なえる
給紙モードについてもディスプレイ上に表示される。前面のボタンで給紙を開始する事も可能だが、実際のスキャンにはPCとの接続が必要となる