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MSI製ポータブルゲーミングデバイス「CLAW」公開。RyzenではなくCore Ultra 7を搭載

Intelが公開したMSIのCLAW、Core Ultra 7を搭載したポータブルゲーミングデバイス

 IntelはCES 2024の開幕前日となる1月8日(米国時間)に記者会見を行ない、「インテル Core HXシリーズ・モバイル・プロセッサー(第14世代)」(英語名:Intel Core 14th Gen HX-series mobile processors)などを発表している。

 それにあわせて、IntelはMSIが今後数カ月以内に発売する計画の「CLAW」を報道関係者に公開した。CLAWはSoCにIntelのCore Ultra 7を採用しており、Windows OSが動作するポータブルゲーミングデバイスになっている。

これまでAMD Ryzen Z1/7040シリーズの独占市場だったポータブルゲーミングデバイスにIntelも参戦

ディスプレイの左右にはスティックなどゲームを操作するデバイスが用意されている

 2023年に発売された多くのポータブルゲーミングデバイスは、Ryzen Z1シリーズやRyzen 7040シリーズなど、AMDのPhoenix(開発コードネーム)がベースになった製品がほとんどだった。

 というのも、こうしたポータブルゲーミングデバイスでも、ゲームをするにはGPUの性能が重要になる。Phoniexは内蔵GPUがRDNA 3アーキテクチャベースの最新世代に更新されたこともあり、大きくグラフィックス性能が上がったため、採用が進んだのだ。

 ASUSのROG Ally、LenovoのLegion GoなどはいずれもRyzen Z1シリーズを採用しており、2023年に関してはポータブルゲーミングデバイスのSoCはPhoenix一択というイメージがあった。

 しかし、12月に発表されたIntelの新しいCore Ultra(開発コードネーム:Meteor Lake)は、内蔵GPUがArc由来のものになり、性能が大きく上がっている。このため、AMDのPhoniexに変わって、ポータブルゲーミングデバイスに採用される可能性があるのではと考えられてきた。

 その意味で、今回MSIがCLAWでCore Ultraを搭載したポータブルゲーミングデバイスを公開したことは、その流れが変わる可能性を秘めていると言える。

 現時点では詳しいスペックは不明だが、Intelによれば、Core Ultra 7 155Hを搭載しており、より上位のSKUを搭載することも可能だという。

 今後数カ月のうちにMSIがCLAWを発売する計画で、ASUSやLenovoに続き、日本でもノートPCを販売しているMSIからポータブルゲーミングデバイスが発売されることで、市場がより活性化することになりそうだ。