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35mmフィルムカメラでデジタル写真が撮れる「I'm Back Film」

I'm Back Film

 クラウドファンディングサイトのKickstarterにおいて、フィルムカメラに装着して撮った写真をそのままデジタル化する“デジタルフィルム”とも言うべき製品「I'm Back Film」が出資を募っている。製品を入手するための最小出資額は639スイスフラン(約10万7,232円)と高価であるが、開始からわずか17分でプロジェクト目標に達成した。

 35mmフィルムカメラのフィルム装填部にそのままイメージセンサーを嵌めることで、デジタルで撮影できるようにするためのデバイス。なお、35mmフルサイズセンサーは非常に高価であるため、この製品ではソニーの「IMX269」という2,000万画素のマイクロフォーサーズセンサーを用いる(ソニーのマイクロフォーサーズセンサーは決定事項だが、品質維持のため1,600万画素から2,400万画素の間で用意する可能性もある)。

 標準では周囲はクロップされるが、0.45倍のワイドコンバージョンレンズを、レンズの先端に取り付けることで本来の35mmフィルム相当の画角が得られるという。

 カメラによってレンズとフィルムの位置が異なるため、本製品はセンサーを左右にスライドして調節できるようになっている。また、フィルムより厚みがあるため、カバーのフィルムを押さえる圧着板を取りはずす必要がある。さらに、デジタル部として別途シャッターボタン(外付け)を押さなければならないなど、やや上級者向けの内容だ。

I'm Back Film
0.45倍のワイドコンバージョンレンズ

 またイメージセンサーを駆動するための7.4Vバッテリ、画像処理プロセッサである「NT9853X」、microSDカードスロット、設定操作のための320×240ドット表示対応1.5型液晶、USB Type-C/HDMI出力、ライブビューやデータ転送が行なえる無線LANなどは外付けのユニットを利用。このユニットとセンサーの接続は、裏蓋と本体の隙間の間を縫う形でフレキシブルケーブルを用いて行なう。また、カメラ底部の三脚穴にユニットを固定する。

 なお設定はISO感度を100から6400まで調節可能なほか、フィルムシミュレーションとして白黒、コダクローム、富士フイルムプリセットも備えている。また、iPhoneとAndroidデバイス用に専用アプリも用意し、写真の転送や共有が行なえる。