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SK hynix、液冷材充填で放熱性を高め1.15TB/sを達成したHMB3e

 SK hynixは21日(韓国時間)、AI向け次世代DRAM「HBM3e」の開発に成功したと発表した。現在はサンプル出荷を行なっており、2024年上半期より量産を開始する予定としている。

 一層あたりの容量や具体的な発売時期、詳細な仕様などは非公開ながら、最大1.15TB/sの転送速度を達成。また、チップを積層する際に液状の冷却材を充填して放熱性を高める「MR-MUF」(Advanced Mass Reflow Molded Underfill)を採用することで、前世代DRAMと比べて放熱性能が10%向上した。

 下位互換性を確保しており、HBM3用のシステムでも設計を変えることなく置き換えが可能だという。

 SK hynixのニュースリリースにはNVIDIA HPCコンピューティング担当副社長のIan Buck氏がコメントを寄せていることから、2024年第2四半期の提供が予告されている「HBM3e搭載版DGX GH200」に、SK hynix製が採用される可能性がある。

 ただ、Micronは帯域1.2TB/sの「HBM3 Gen2」を既に発表しており、最終的にどうなるかは蓋を開けてみないと分からないだろう。