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Noctua、殻割りRyzen用スペーサー。オフセットリテンション利用で最大で20℃低下

NM-DD1

 Noctuaは27日、“殻割り済み”Socket AM5のRyzen向けに同社製CPUクーラーを取り付けるためのキット「NM-DD1」を発表した。

 これはプロオーバークロッカーのRoman “der8auer” Hartung 氏の協力の元開発されたもの。取り付けられているヒートスプレッダを除去したRyzenは、全高が低くなるが、その分ヒートシンクベースを下げられるスペーサーと長いネジが一緒になっている。

 これより効率的な熱伝導を実現し、CPU温度を約10~15℃低下させられるという。また、同社が6月13日に発表されたCPUクーラーを下にオフセットして取り付けるリテンション「Noctua Offset AM5 Mounting Bars」と組み合わせて使用すれば、さらに2℃低下させられ、20℃低下もみられたという。

 温度低下により、ファン速度や騒音レベルが抑えられるほか、より高いターボクロックを実現できる。

NM-DD1

 NM-DD1は直販でのみ販売され、価格は4.9ユーロ(約780円)。単純なスペーサーであるため、スペーサーの3D設計ファイル(STLファイル)もPrintables.comで公開されており、ユーザーが自身で出力して利用できる。なお、そのスペーサーを使ってブラケットを固定するには4本のM3x12ネジおよび1本のM4x10ネジが必要。

 ちなみに先立って発表されたNoctua Offset AM5 Mounting Barsは、Ryzen 7000シリーズのCPUコアダイがパッケージの中央ではなく下部に配置されていることに着目し、CPUクーラーにおいてヒートパイプが集まっている中央部分がCPUコアにより近くなるようにするリテンションキット。およそ1~3℃の温度低下がみられるという。Socket AM4のRyzen 3000/5000シリーズでも利用可能だが、その際は1℃未満の改善にとどまる。