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サイバーパンク2077が"真の"レイトレに対応

 NVIDIAは22日(米国時間)、米サンフランシスコで開催中のGame Developers Conference(GDC)にて、リアルタイムパストレーシングに対応した技術プレビュー版「サイバーパンク2077」の情報を公開した。CD PROJEKT REDが現在開発を進めており、4月11日に提供を開始する予定。

 現行のRTXシリーズによるレイトレーシングと違い、パストレーシングは「完全レイトレーシング」とも呼ばれ、すべての光源が物理的に正確なソフトシャドウを投影するようになり、空間内で光が何度も反射することでよりリアルな間接照明やオクルージョンを生み出せるという。

 パストレーシング対応のゲームとしては、「Minrcraft」、「Portal」、「Quake II」に続くタイトルになるとしており、サイバーパンク2077内に加わる新たな設定「Overdrive Mode」によって利用可能となる。Overdrive Modeは、2022年9月のGeForce RTX 40シリーズ発表時に追加が予告されていたが、今回提供時期も明らかとなった。

 リアルタイムパストレーシングはGPUの負荷が非常に大きいが、NVIDIAによれば、Ada Lovelaceアーキテクチャで利用可能となったGPUワークロードを最適化する技術「Shader Execution Reordering(SER)」や、ディープラーニングによる「DLSS 3」を活用することで、サイバーパンク2077のOverdrive Modeが実現できたという。

パストレーシング(左)、レイトレーシング(中)、ラスタライズ(右)の比較
Shader Execution Reordering(SER)

 NVIDIAでは同日より開発者向けに、DLSS 3やSERなどの技術を含むパストレーシング用SDK「Path Tracing SDK 1.0」の提供を開始している。

How Cyberpunk 2077 Achieved Photorealistic Graphics with NVIDIA's Tools