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Intel、ノートPCでも24コア/32スレッドを実現する第13世代Core

モバイル向けの第13世代Coreプロセッサ

 米Intelは3日(現地時間)、ノートPC向けのハイエンドCPU「第13世代Core HX」シリーズ、およびメインストリーム向けの「第13世代Core H/P/U」シリーズを発表した。

 第13世代Core HXは、ゲーミングやクリエイター向けノートPCを対象としたTDP 55Wの製品。最大構成では24コア(Pコア8コア、Eコア16コア)/32スレッドを実現し、最高で5.6GHzの駆動が可能。

 Pコア側はデスクトップ向けの第13世代Coreと同じRaptor Coveとなり、キャッシュメモリが増量し、なおかつ動作クロックが高速化したことによりシングルスレッド性能が向上。また、Eコアも倍増したことでマルチスレッド性能が大幅に向上した。

 同社によれば、従来のCore i9-12900HKと比較し、Core i9-13950HXのシングルスレッド性能はSPECrate 2017_int_base(1 copy)で11%、マルチスレッドを駆使するBlender v3.3のテストでは性能が最大79%向上するという。ゲームにおいても、Core i9-12900HX搭載モデルと比較して最大12%向上するとしている。

モバイルでも24コアになった
SPECrate 2017のスコア
第12世代Coreや競合のRyzen 6000シリーズとのゲーム性能比較

 メモリはDDR5-5600またはDDR4-3200で、最大容量は128GB。XMP3.0によるダイナミックオーバークロックをサポートする。また、Thunderbolt 4、Wi-Fi 6E、Bluetooth LE Audioといった最新技術をサポートする。

H/P/Uシリーズ

 メインストリーム向けのH(45W)/P(28W)/U(15W)シリーズは従来と同じ6Pコア+8Eコアが最大構成だが、PコアがRaptor Coveとなったことでシングルスレッド性能が向上している。

 また、Thuderbolt 4のリタイマーが新チップとなり、DisplayPort 2.1の出力(デュアル4K/60HzまたはデュアルフルHD/240Hz)、およびUSB 3.2(20Gbps、Gen 2x2)転送が可能になった。さらに、ディスクリートで「Movidius VPU for Laptops」をサポートし、AIを駆使した処理が可能になるとしている(オプションのため、一部モデルのみ搭載)。

Thunderbolt 4のリタイマーが一新され、DP 2.1やUSB 3.2 Gen2x2の転送が可能になった

 一例としてCore i7-1370Pは、6Pコア+8Eコアコアで、L3キャッシュは24MB、Pコア最大クロックは5.2GHz、Eコア最大クロックは3.9GHz、ベースクロックはそれぞれ1.9GHz/1.4GHz、GPUの実行ユニット数は96基、クロックは1.5GHz。ベースパワーは28Wで、最大Turboパワーは65Wなどとなっている。

第13世代Core PシリーズのSKU

 Evoプラットフォームの要件も刷新され、「Advanced Connection Manager」よるWi-Fi/セルラー/有線LANの接続のシームレスな切り替え、無線LANを駆使した着席チェックによる自動ロック画面機能、Bluetooth LE Audioのサポートが加わった。さらに、スマートフォンと連携する「Unison」も開始する。