Epic Games、子どもの個人情報を両親の同意なく収集したとして罰金

　Federal Trade Commission(FTC)は19日(米国時間)、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)への違反、およびユーザーを不利な決定に導くデザイントリックであるダークパターンの展開があったとして、Epic Gamesに対して総額5億2,000万ドル(日本円で約690億円)の支払を命じた。内訳は、前者が2億7,500万ドル(約365億円)、後者が2億4,500万ドル(約325億円)となっている。

　COPPAへの違反については、フォートナイトを13歳未満のプレイヤーが遊ぶ際に、その保護者への通知や明確なかたちでの同意を得ることなく、個人情報を収集したとされる。加えて、リアルタイムでの音声/テキストチャットをデフォルトで有効となっていた点についても、FTC法に違反したとされている。

　ダークパターンの展開については、ユーザーにとって分かりにくいボタン配置などによって、1クリックで意図しない購入が発生するよう設計していたと指摘。また、2018年まで、子どもなどがV-Bucks(ゲーム内通貨)の購入を行なう際に、保護者やクレジットカード所有者の同意を必要としていなかったことも含め、ユーザーが意図しない課金されていたとしている。

　Epic Gamesはこの命令に合意し、支払いを行なうとともに、プライバシーやUIに関する取り組みを発表。返金についてFTCからユーザーに対して分配されるという。

　取り組みとしては、13歳未満のプレイヤーに対する1日の購入上限設定や、フレンドリクエストの送受信に保護者の同意が必要となる機能といったペアレンタルコントロールの充実に加え、アイテム購入時の即時キャンセル機能、意図しない購入を防ぐHold-to-Purchase(長押しで購入)機能の導入などを実施したとしている。