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インテル、中小企業のクラウド利用促進を目指すプログラム

SaaS Market Acceleration Program

 インテル株式会社は、中小企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)、DcX(データセントリック・トランスフォーメーション)およびクラウド利活用の推進に向けた取り組みとして、「SaaS Market Acceleration Program」を第4四半期より開始すると発表した。

 SaaS Market Acceleration Programは、SaaS事業者に対し、インテルがビジネスの促進や技術支援を行なう取り組み。SaaS事業者をサポートすることで、SaaSの市場拡大や認知度向上、技術支援などを進め、ユーザーである中小企業側が高度なIT人材や知識を持たずともクラウドサービスが利用できる環境の構築を目指す。

 まず、2022年中は複数のSaaS事業者を対象に、同社/外部主催のイベントや中小企業とのマッチメイキングといったビジネス促進活動から開始。2023年からはSaaS事業者を広く募るだけでなく、テクノロジーセミナーやクラウドにおける最適化支援といった技術支援もあわせて実施し、活動を拡大していく見込み。

 同社ではこの取り組みを通じて、国内でのSaaS市場の成長やDX/DcX推進、さらには同社技術の普及拡大を目指すとしている。

SaaS Market Acceleration Programの概要
SaaS市場における課題
スマートキャンプとの協業も

中小企業のクラウド利用はまだまだ。導入しやすい環境の構築を

 説明会では、同社代表取締役社長の鈴木国正氏、執行役員 インダストリー事業本部長の張磊氏、クラウド・ソリューション・アーキテクトの松田貴成氏が登壇し、プロジェクトの詳細やクラウド分野における取り組みについて説明した。

左から、クラウド・ソリューション・アーキテクトの松田貴成氏、代表取締役社長の鈴木国正氏、執行役員 インダストリー事業本部長の張磊氏

 インテルでは、DX/DcXを促進するための原動力として、4つの項目(Superpowers)を掲げており、今回の取り組みはこの中のクラウド分野に関するものとなる。同社では、ビジネス面と技術面の両面からエコシステムの企業へのサポートを提供し、国内におけるDX/DcXの推進や市場成長を支えていく狙い。

 国内のクラウド市場については継続的に拡大を続けているが、大企業に比べて中小企業のクラウド導入は遅い傾向にあり、その利用率は49%にとどまるという。IT人材や知識の不足、セキュリティやコストに対する懸念などが主な要因だとしている。

 このような状況に対し、今回発表したプログラムでは、SaaS市場を支援することで、中小企業におけるSaaS導入の機会を増やし、産業の成長や現場の労働生産性向上につなげていきたいと説明した。

DX/DcX促進に向けて同社が原動力と考える4つの項目
同社のクラウド戦略
今回の取り組みは中小企業に向けたものとなる
日本企業の99.7%を占める中小企業だが、そのクラウド導入率は49%と低い