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東芝が英ファンドから約2兆3,000億円で買収提案

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 株式会社東芝は7日、英国の投資ファンドCVC Capital Partners(以下CVC)などから買収の初期提案を受け、検討に入る旨の発表を行なった。

 東芝のニュースリリースによると、一連のニュース報道は同社から発表されたものではないとしているが、東芝は今回の買収提案を6日に受領したことを認めた。今後は詳細情報を請求の上、検討するとしている。

 日経新聞ほか複数のメディアが報じたところによると、東芝がCVCによる買収提案を受け入れ、株式公開買い付け(TOB)が成立した場合の買収額は2兆3,000億円弱となる見込み。東芝は2020年5月に施行された改正外為法の対象企業であるため、買収にあたっては財務省が事前審査を行なうことになっている。

 東芝は2017年に約6,000億円の増資を実施しており、日経によれば、近年はいわゆる「物言う投資家」(株主の権利を積極的に行使して経営に介入する投資家、アクティビスト)と企業統治や資本政策をめぐって対立が深まっていた。TOBが成立した場合は、東芝の株主がCVC一社となることから、株式を非公開化して経営の意思決定の仕組みを単純化し、経営判断を速める狙いがあるという。