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2020年のパソコン出荷台数は2億7,500万台。過去10年間で最高の成長率~Gartner調べ

 市場調査会社のGartnerは11日(米国時間)、2020年第4四半期の全世界PC出荷台数が7,940万台に達し、前年同期比10.7%の成長を達成したとの中間集計結果を発表した。2020年の年間PC出荷台数は2億7,500万台で2019年から4.8%増加しており、過去10年間で最高の成長率だとしている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、2020年のPC需要は第3四半期まで連続で成長しており、供給の不足が続いている。Gartnerリサーチディレクターの北川美佳子氏によれば「消費者の需要は2019年まで携帯電話(スマートフォン)が牽引していたが、パンデミックによりこの役割がパソコンに移った」という。こうした変化の背景には「幼い子供を含む消費者の多くが仕事、学校、社交、娯楽消費をPCに依存していることで、生活に不可欠なデバイスと位置づけられていることが影響している」と述べている。

 2019年から2020年にかけての出荷成長率について、メーカー別の集計(暫定)では、Lenovoが21.3%増、HPが2.9%減、Dellが8.8%増、Appleが31.3%増、Acerが17.5%増、ASUSが15%増、その他が2.6%増。

 米国市場に関しては、モバイルが牽引して前年比20.6%と過去最高の成長率を記録している。多くの州では12月まで外出禁止令(Stay-home Order)を再発出しなかったが、米国の消費者は継続的に旅行などの移動を控えており、同時に学校が閉鎖されてオンライン授業が広く実施されたことが影響し、個人消費がパソコンなど家庭での生活を向上させる可能性のある商品にシフトした。

 またGartnerは北米の教育分野に関連した情報としてChromebookの出荷についても言及しており、2020年第4四半期は前年比約200%増の1,170万台が出荷されたとしている。年間の出荷台数で見れば80%以上増加し、合計で3,000万台近くが出荷された。ただしGartnerではPC市場の集計にChromebookの出荷を含めていない。

 北川氏は、全世界的なPC需要の高まりは少なくとも2021年前半までは継続する可能性があると見ているが、パンデミックが収束した後にもこの傾向が継続するかどうかについてはまだわからないという。「たとえば学校が開校した後にもオンライン授業を継続したり、消費者がオンラインで食料品を購入(することが習慣化)したり、企業においてリモートワークを継続して実施する場合は、消費者によってPCは不可欠なデバイスとして消費者の日常生活に残るだろう」と予測している。