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元Intelのジム・ケラー氏、AIチップ新興企業の社長に

ジム・ケラー氏(写真は氏がIntelに入社したときのニュースリリースより)

 AIプロセッサを開発するTenstorrentは1月6日(米国時間)、同社の社長兼CTO兼取締役にジム・ケラー(Jim Keller)氏が就任したと発表した。

 ジム・ケラー氏は直近までIntelで働いており、その前はTeslaで自動運転に関するプロセッサの開発に携わった。さらにその前はAMDやP.A. Semi(後にAppleに買収される)で働き、AMD ZenやK7/K8マイクロアーキテクチャ、Apple A4からA7までのプロセッサ、x86-64命令の開発などに携わるなど、CPU業界ではレジェンド級の人物となっている。

 TenstorrentのCEOであるLjubisaBajic氏は、「われわれはマシンラーニングを中心としたソフトウェアへの転換という信念に基づいて設立されたが、このビジョンを実行に移すにはジム・ケラー以上の適任者はいない」とリリース内で述べている。

 TenstorrentはAIのスタートアップ企業で、2020年4月に「Grayskull」と呼ばれるAIアクセラレータを発表している。このアクセラレータは5基のCPUコア、パケットエンジン、コンピュートエンジン、そして1MBのSRAMを含む「Tensix core」を120個(12×10個のアレイ)搭載したもので、8つのLPDDR4インターフェイスで最大16GBまでのメモリを搭載。PCI Express x16スロットから供給できる電力に収まる65Wで、368TOPSという性能を発揮できる。