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Windows 10 October 2020 Updateでも日本語IME周りの不具合が継続? Microsoftが回避策を提示

回避策。May 2020 Update以降、Microsoft IMEの設定はWindowsの設定に統合されているので、該当するIMEを使っているユーザーは、そのIME設定の「全般」のページなどで、以前のバージョンを使うをオンにすれば、不具合を回避できる

 Microsoftが公開したWindows 10 October 2020 Update(20H2)の既知の問題において、May 2020 Updateでも問題になっていた日本語と中国語IME周りの不具合が依然として残っていることが明らかとなった。

 不具合の内容「KB4564002」によれば、日本語と中国語IMEを利用する環境において、下記の問題が存在するという。

  1. 特定のImeModeプロパティを使うアプリで問題が発生し、入力モードが自動的に漢字またはひらがなに切り替わらない
  2. Excelといったアプリで日本語または中国語IMEを使用するとエラーが出たり、アプリの応答がなくなる
  3. ImmGetCompositionString () 関数が予期せず全角ひらがなを返す
  4. IMEmodeが有効になっている場合でも、Windows Forms(WinForms)アプリのDataGridGViewを使用した場合、入力される最初の文字が英語になる
  5. 入力オプションが制限されているフォームなどで入力できない
  6. SetInputScope () APIを使用してアプリの変換モードを変更または設定した場合、期待どおりに動作しない
  7. テキストボックスを選択し、ImeModeプロパティが無効に設定されている場合に日本語IMEを利用すると、タスクバー右側にあるImeModeインジケータに不適切なモードが表示される

 このうち、1は7月に配信されたパッチ「KB4565503」、2と4は9月に配信されたパッチ「KB4571744」で修正済みだが、3/5/6/7は引き続き調査中となっていて、これがOctober 2020 Updateでも修正されていないようである。

 一時的な回避策としては、設定において「以前のバージョンのMicrosoft IMEを使う」のチェックボックスを入れることで回避できるとしているが、Microsoftはこの設定を長期間使用することを推奨しておらず、あくまでも問題が発生した場合の一時的な回避策として提示している。恒久的な処置については今後のアップデートで提供する。

 もっとも、これはあくまでもWindows 10に付属するMicrosoft IMEを使った場合の問題で、Google日本語入力やATOKといったサードパーティー製の日本語入力ソフトを使っている場合、この問題は当てはまらない。